日本の小説家。
1980年、山梨県笛吹市出身。千葉大学教育学部卒業。
2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞を受賞。2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞。
なお、ペンネームの"辻"の"しんにょう"は点二つ(綾辻行人に同じ)。小学校6年生の時に綾辻行人の「十角館の殺人」を読んで衝撃を受けて以来大ファンであると語っている。
最近はなかなか休日に映画が見れなくて 平日に休みを取って2本まとめて見に行ったりしているのですが 昨日は本当に良かった 映画2本見に行ったのですが、どちらも大当たり 映画の方向性の問題もありますが こんなにすがすがしい気持ちで映画館を出れたのは久しぶりでした そんな映画1本目が、辻村深月さん原作の映画 この夏の星を見る 映画化自体は結構前から知っていたので楽しみにしていたのですが 奇跡というか、偶然というか ちょうどひと月前に、同じくコロナ禍を題材にした「フロントライン」があり belphegor729.hatenablog.com こちらもまたとんでもないくらいの名作だったので 本作も期待値…
私は今、顔を洗ってからパソコンに向かっている。泣きすぎたからだ。辻村さんの物語は、不思議だ。ものすごく感動するシーンがずっと続くわけではないのに、全編通してうっすら涙目になってしまう。それは、「この子のこの気持ち、経験がある」と思う場面が物語中に散りばめられているからだ。それは子どもも大人も関係なく、触れたり奥まで入り込んだりすると壊れてしまいそうな柔らかい部分を刺激する。今回の作品もまさしくそうだった。 この夏の星を見る (角川文庫) (上)(下)巻セット KADOKAWA Amazon 『この夏の星を見る』あらすじ/辻村深月が描くコロナ禍の中高生 コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで…
文春文庫 2014年8月 第1刷 2021年10月 第3刷 解説・千街晶之 387頁 ある県の山岳地帯にある睦ッ代村の村長の息子で高校二年生の涌谷広海 彼は、村おこしの祭典であるムッシロ・ロック・フェスティバルの会場で、この村出身の芸能人、織場由貴美を見かけます どうやら、母親が亡くなってから廃屋のようになっていた実家に戻っているらしいのです 彼女は広海より8歳年上で、一時期はよくメディアに登場していましたが、最近は目にする回数が減っていました 二度目に由貴美の姿を見かけた時、広海は彼女に強烈に惹かれている自分に気づき、やがて彼女からの電話で呼び出され、驚くべき相談を持ち掛けられます それは、…
こんにちは、めめです!!!自分で自分を忙しくしているのでスケジュール調整が思い通りにならないこともしばしば。最近は映画「国宝」を見に行きたいのにこっちもやりたいし・・・でもあっちを優先したいしと頭を抱えています。特にABCのレッスンスケジュールに頭を悩ませています。行きたいタイミングで受けたいレッスンがない・・・。さて、今週の読書記録になります! 最近移動中に本が読めない!特に新幹線移動は10ページ読んだくらいですぐに眠気がきます。そしてウトウトしていると目的地に。普段の通勤電車ではそんなことないのに、新幹線だと眠くなる率が高いんですよね。揺れが違うのかすぐに下車しなくていいという安堵感なのか…
こんにちは、めめです。 6/13(金) 業務的に忙しい一週間が終わった。正しくは打ち合わせが詰まっているのに締め切りを何も考えずに資料作成を後回しにしていたせいであり、自分でまいた種というだけだ(自業自得)。その上、バイトを追加しようとバイトの面接に行った。面接で例え盛り上がったとしても「後日連絡します」というのは大抵落ちたということなので、今回はダメだったらしい。そういえば会社員としての面接はほとんど落ちたことがないのに(職業柄というのもあるけれど)、バイトの面接はほぼ受かったことがない。逆に今受かったところが奇跡なのだと思う。なんだか新しいメンバーと一緒にやるのが嫌だなとか思って平日入るの…
本記事では辻村深月さんの小説『スロウハイツの神様』を紹介します。 スロウハイツの神様 あらすじ 主な登場人物 ネタバレなしの感想 ネタバレありの感想 スロウハイツの神様 著者:辻村深月 出版社:講談社 ページ数:上巻:368ページ 下巻:488ページ 読了日:上巻:2025年5月11日 下巻:2025年5月14日 満足度:★★★☆☆ 辻村深月さんの『スロウハイツの神様』。 また漫画化もされている。 あらすじ 中高生たちに人気の作家チヨダ・コーキの小説のせいで人が死んだ。 チヨダ・コーキのファンによる、小説を模倣した大量殺人。 この事件を境にして筆を折ったチヨダ・コーキだったが、 ある新聞記事を…
★★★☆☆ あらすじ ローカル局でアナウンサーをする女は、同じ名前の同級生との間に起きた高校時代の出来事を思い出す。 www.youtube.com 水川あさみ、木村文乃、三浦貴大ら出演。辻村深月の同名小説を映画化。102分。 感想 ローカル局のアナウンサーが主人公だ。高校時代に同じ「きょうこ」という名前を持つ同級生との間に起きた出来事を回想しながら物語は進行する。 クラスの中心的人物だった主人公は、その座を失っていく。だがその過程はとても分かりづらい。いじめを主導したりと権勢をふるっていたが、ボーイフレンドを同名の同級生に奪われたことから失脚したということなのだろうか。それだと本人の自業自得…
こんにちは、読思堂(どくしどう)です! 今回は、最近読んだ『傲慢と善良』(辻村深月)についての感想と、読んで得られた学びをまとめてみました。 📖この本を手に取った理由 タイトルに強く惹かれたのが読むきっかけでした。「傲慢と善良」という組み合わせが興味深く、通常であれば「傲慢と邪悪」のように同じような印象の言葉を並べることが多いのに、なぜ相反するイメージの言葉を組み合わせたのか疑問に思いました。この対比の意図を知りたくて手に取ったのですが、読み進めるうちにその深い意味が理解できました。 📚本のざっくり内容 『傲慢と善良』は、現代小説で、主に人間関係や自己理解について書かれた本です。 ・対象読者:…
こんにちは新人ライターSです。5月も下旬に差し掛かり、来月は夏に突入しますね。そして梅雨にも入り気分が晴れない日が続きますが、そんな時はゆっくり読書を楽しむのもおすすめです。 今回は、好評の書評をやっていこうと思います。本屋大賞を取り、映画化もした辻村深月さんの「かがみの孤城」をご紹介いたします。幅広い世代から絶大な支持を得ている辻村深月さん。私も作家の中で好きな方の一人です。ぜひ最後まで読んでみてください! 辻村深月さんのプロフィール 辻村深月さんは、1980年2月29日生まれです。千葉大学教育学部卒業。大学卒業後は、甲府の県庁事務局で団体職員として勤めていました。社会人時代も小説を書き続け…
『教科書に載った小説』 今日は久しぶりに読書の話題です。最近読んだ本3冊について。 1冊目は「教科書に載った小説」というアンソロジー。あまり読まないタイプの本だが、ブックオフで安かったので買ってみた。中学校や高校の教科書に載った作品の中から、「面白い」を基準で編んだとのこと。収録されている作品は、下の13作品。読んだことのある作品もいくつかある。 収録作品 巻末に、中学校、高校の別。それから収録された年代が載っている。この本が出たのが10年以上前ということもあるが、昭和の終わりから平成の中頃までの教科書に掲載された作品だ。 それではピックアップして感想を。 『少年の夏』 よく引用される作品で、…