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青函トンネル

(地理)
せいかんとんねる

北海道函館市と青森県青森市を結ぶ津軽海峡線に位置する、延長53,850mのトンネル。1988年竣工。開通時の全長は世界一長く、後に作られたユーロトンネルよりも長い(海面下の部分の延長はユーロトンネルの方が長い)。2016年ゴッタルドベーストンネルが開通し、世界最長の鉄道トンネルの座を譲った。

津軽海峡を貫く鉄道の計画は古くからあったが、1954年の「洞爺丸台風」によって青函連絡船・洞爺丸が沈没し多くの犠牲者を出したことより、計画が一気に具体化することになった。

当初は津軽海峡を最短距離で結ぶ亀田半島と下北半島を結ぶ東ルートが有力視されていた。しかし、津軽海峡の深さや海流の影響により当時の技術では建造不可能とされ、松前半島と津軽半島を結ぶ現在の西ルートに建造された。このため、トンネルは海底部分よりも陸上部分の方が長くなっている。

津軽海峡線は北海道側から函館本線、江差線海峡線津軽線の4線の総称。全長が160.4kmにもおよぶ。このうち、函館から中小国までの青函トンネル全線を含む129kmはJR北海道函館支社が管理運営している。

青森側の入口から約20kmの地点が谷になっており、その前後には12パーミルの勾配が20-30kmも続く。このため、走行する車両にとっては電動機の定格出力への挑戦となる。開業以来「はつかり」などで用いられていた485系では上り勾配をフルノッチで登っても110km/h弱まで速度が落ちてしまっていた。このため、青函トンネル向けに新製された789系では電動機の定格出力が増やされている。貨物列車にとってはさらに過酷で、ED79は重連でなければ勾配を登れない。EH500の登場でようやく貨物列車も単機で走れるようになった。

北海道新幹線の一部分となる事を想定して建設されている為、トンネル径や勾配は新幹線規格となっている。この写真でも分かるが、路盤に対して線路が左側にずれているのは新幹線の線路幅を考慮してのこと。北海道新幹線開業後は新幹線の標準軌と在来線の狭軌の三線軌条となっている。

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