忘れていた冬の寒さを思い出させるような週末も、やはりこれは冬ではなく、もう春はすでに始まっていて、戻ることはない。 またいつか、新しい冬がやって来るという、未来があるだけなのだ。 と、当たり前のことを文学的に、格言めいたタッチで書いてみるほどに、わたしはいま情緒不安定である。 そんな日もある。 うん、多々ある。 わたしの少ない、同世代の友人知人たちも、ほぼもれなくミッドライフクライシスの症状が出ていて、お互い歳を取ったわねとしんみりしつつも、ここまでそれなりにやってきたよねと一息ついてみたり。 あと十数年後、定年のその日が来たら、燃え尽きる自信がある、仕事以外にやりたいことも別にないし、その辺…