先日、両親の結婚記念日だった。狂人のような母親(私にとっては祖母)がいるので誰か田舎娘でも騙して嫁にしたかった父と、秋田にいたくなくて、東京に住めるなら、というのが最大の動機だった母が、手紙のやり取りだけで結婚した。祖母と父が住んでいた東京下町の家で、料理を取り寄せ、結婚式を行った。二人とも20代だったのに、なんか老けている。というか、自分より親がずっと若いというのが、なんとなくしっくりこなくて、そんなふうに見えてしまうのだろうか。とにかく、年に1回、この日には、両親の結婚写真を出して飾る。 それで、例年通り墓参にも行った。墓は、三浦半島の先っぽにある。いつも通り草取りをし、父にはビール、母に…