なぜ、わたしたちは「今」にとどまって生きることができないのでしょうか。 それは、幼い頃に親や学校、社会から受けた影響や制限、規律、束縛などが引き金となって、心の中に痛みや苦しみ、悲しみが蓄積されていったからです。そうした心の傷の根源が、さらに過去世にまでさかのぼることもあります。 これらのことは、仏教でも語られていますし、現代心理学の視点からも明らかにされつつあります。 わたしたちは過去を振り返るとき、どうしてもネガティブな出来事を中心に思い出してしまいます。そして未来を思い描くときも、苦しかった過去をどうにか乗り越え、より良く生きようと考えるものです。 けれども、そうして描く未来は、結局のと…