ピッサヌロークの宿を7時前にチェックアウトし、本降りの雨の中、駅へ向かった。 チェンマイまでは普通列車に乗車する。 驚くことに、延々七時間、350km強の距離を乗って行くその切符は65バーツである。 しかし特急を選ばなかった理由は料金ではなく、一つには適当な時間帯の列車がなかったこと、もう一つは所要時間が一時間ほどしか違わなかったからである。 雨が激しく、優等でない列車の運行に支障が出るのではないかと懸念したが、幸いほぼ定刻に到着し、その後も順調に運行された。 ピッサヌロークを出て二時間ほど経った頃、身体をほぐそうと席を外したところ、通路を挟んだ座席にいた親爺がさッと移動して来て取られてしまっ…