負のスパイラルと暮らしの行方 2025年が幕を開け、新年早々から耳にするニュースに、何とも言えない不安を覚える。食品関係をはじめ、約2万点もの品目が値上げされるという話題が、メディアで大きく取り上げられている。新年を迎えたばかりの希望を打ち消すようなこのニュースに、家計を預かる立場としては心が重くなる。 特に気になるのは、この値上げが企業と消費者の間に生じる「負のスパイラル」を加速させるのではないかという点だ。具体的には、企業が原材料や輸送コスト及び人件費の高騰を理由に値上げを実施する一方で、消費者は生活防衛のために買い控えを選択する。その結果、企業の売り上げが鈍化し、再びコストカットや新たな…