1943年7月 旧満州新京生まれ。 父:新田次郎氏(直木賞作家。『孤高の人』、『八甲田山死の彷徨』など) 母:藤原てい氏(『流れる星は生きている』) 東京大学理学部卒業。東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。理学博士。 現在、お茶の水女子大学理学部数学科教授。 2000年からお茶の水女子大学附属図書館長も兼任。 専門は数論。哲学科の土屋賢二と並ぶお茶大の看板教授。
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なんとなく、父を思い出す日。まぁ、ただの月命日なんですけどね(執筆時……本記事は予約投稿です)。 4月は亡き両親の誕生日が続くし、来月は母の日があるしで、なんとなく、いつも以上に親を思い出す瞬間が多いかもしれない。父は3回忌を終わったばかり、母はまだ一周忌しか終わってないしね。 そんなアンニュイな日に手に取ったのが、この本。 藤原正彦『若き数学者のアメリカ』新潮文庫 若き数学者のアメリカ(新潮文庫) 作者:藤原正彦 新潮社 Amazon 古い本です。筆者も学生時代(中学生くらいだったかな)、それもすでに文庫本になっていたものを読みました。 ・・・実は、筆者の古びた文庫本は、父からもらった物です…
藤原 最近、日本の小学校で児童一人につき一台、タブレット(電子端末)を配っている、と聞いたときは目の前が真っ暗になりました。教科書をなくす第一歩と思います。小学生から教科書も読まず、自由にタブレット画面に没頭させたら、本の世界に対する憧れなど生まれようがない。「本嫌いの子供を量産する」という亡国の教育に、文科省も教師も親も命懸けで邁進しているのです。(藤原正彦『スマホより読書』PHP文庫、2023) こんばんは。先日、クラスの子が山岡荘八の『徳川家康』を読んでいて驚きました。全26巻。世界最長の小説のひとつとして「ギネスブック」に認定されている超大作です。聞くと、父親が山岡荘八のファンだそうで…
流れる星は生きている (中公文庫) 作者:藤原 てい 中央公論新社 Amazon 暫く大阪の空き家へ行けておらず、また私だけでも、お盆にせめて墓参りをと思っていたのですが、台風が来ていたので諦めました。台風の後にすぐに行こうと思ったのですが、いろいろ家を離れられないことがあり、今頃ですが、明日行こうと思います。 母は元気な頃は、お盆に私が帰省すると、3か所(私の父と兄の墓、自分の両親の墓、父の両親と姉の墓)の墓参りに行くと言うので、私が車に乗せて約3時間で回ることが日課になっていました。いつも、朝から出て昼過ぎに終わり、外環状線にあるチェーンのステーキ店でランチをするのが、ルーティーンになって…
海外で日本人であること 藤原さんの『若き数学者のアメリカ』の中で、アメリカという国、アメリカ人、そしてそこで日本人としてどう生きるべきなのか、というようなことが語られている。 megureca.hatenablog.com 海外で日本人であることって、どういうことなのだろう。。。以前、海外に行った日本人家族が、日本語教育にどう向き合うかということが仲間との会話で話題になったことがある。日本人とは? 日本人らしさは日本語と関係があるのか? 海外にいる時、何をもって私たちは日本人なのだろう。。。 もちろん、日本のパスポートを持っている、、という客観的な定義はあるかもしれないけれど、自分自身の主体と…
若き数学者のアメリカ藤原正彦新潮文庫昭和56年6月25日 発行平成15年9月30日 28刷改版 平成18年4月5日 33刷 藤原さんご自身が、自分の著書の中でも名作?!といっていたか、良く書けたと言っていたか、、、、さだかではないけれど、読みたいと思ってメモを付箋で壁に張ったまま、しばらく忘れていた。掃除をしていて、自分のメモが目に入り、図書館で借りてみた。 表紙の裏には、”1972年の夏、 ミシガン大学に研究員として招かれる。セミナーの発表は成功を収めるが、冬を迎えた厚い雲の下で孤独感に苛まれる。 翌年春、フロリダの浜辺で金髪の娘と親しくなり、アメリカに溶け込む頃、 難関を超えてコロラド大学…
インターネットの普及は、情報収集に費やす時間を短縮してくれました。そして、人類は、かつてないほど多くの情報に接することができるようになりました。では、インターネットを利用することで、知識が増えたかと聞かれると、そうでもないように思えます。情報のシャワーを浴びれば、それが知識となって頭の中に定着しそうですが、ウェブ上の情報は、なぜか短時間で脳内から消去されてしまいます。どうやら、情報に接する機会が増えることと知識が身に付くことは別物のようです。
新版 流れる星は生きている藤原てい1976年3月 初版1刷2007年4月 初版22刷 2015年8月 改訂版1冊偕成社 *本書は、1965年に小社から「少年少女世界のノンフィクション」シリーズの一冊として刊行され、1976年に偕成社文庫に収録された『流れる星は生きている』を底本としています。著者の了解を得て、一部を割愛し、読みやすく児童向けに構成、編集をしたものです。 藤原正彦さんの『日本人の真価』のなかで、父・新田次郎さん、母・藤原ていさんのことが述べられていた。本書『流れる星は生きている』は、藤原ていの作品。戦後、藤原さんが3歳で迎えた大陸からの引き上げの時の様子がつづられたもの。 meg…
世にも美しい日本語入門安野光雅 藤原正彦ちくまプリマー新書 2006年1月10日 初版第1刷発行2006年2月25日 初版第3刷発行 藤原さんの『日本人の真価』の中で出てきて、面白そうだったので図書館で借りてみた。 megureca.hatenablog.com 著者の安野光雅さんは、藤原さんの小学校時代の図画工作の先生。画家・絵本作家。日本人ならきっと一度ならずとも目にしたことがあると思う。 ほんわか、こころが和むような絵。画家でありながら、科学・数学・文学などに造詣が深く、森鴎外訳「即興詩人」を口語訳した「口語訳 即興詩人」なども書かれている。数学者でありながら、エッセイストでもある藤原さ…
日本人の真価藤原正彦文藝春秋2022年7月20日 広告で目に入って、気になった。藤原さんの本だから、面白そうだと思って図書館で検索したら蔵書になっていたので借りてみた。わりとすぐに借りられた。 藤原さんは、著書『国家の品格』で有名だけど、本業は数学者。1943年満州新京生まれ。新田次郎・藤原てい夫婦(ともに作家)の次男。東京大学理学部数学科卒業、同大学院修士課程修了。理学博士(東京大学)。コロラド大学助教授、お茶の水女子大学理学部教授を歴任。78年『若き数学者のアメリカ』で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。 藤原さんの文章は、読んでいて面白い。さすが?!作家夫婦の子どもだ。出だしから、いい感じ…
読んだ本 引用元:版元ドットコム ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ 藤原氏「ナショナリズムとは自国の利益のみを追求する恥ずべき考え方である」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 藤和氏の本は面白い。 まだ読んでいない古典の話が盛りだくさんであったので読んでみた。 今日は内村鑑三と福沢諭吉の書いた内容について読んだ。 ・・・ 藤原氏は、大事なことは本の内容だけではなく、時代の文脈を読み取ることであると話す。 福沢諭吉『学問のすゝめ』は実学の重要性について説くが、当時は西洋によるアジアの植民地化を危惧…