生きるための読書 作者:津野海太郎 新潮社 Amazon 『生きるための読書』津野海太郎著を読む。 著者は、歩きスマホならぬ歩き読書の人だとか、確か。そういえば、夕方、坂道ですれ違う中年男性が、いつも文庫本を歩き読書している。 「八十代も半ばになると、老人として生きていることに飽きてくる。飽きるというか、「このまま老化のつづきとして、この世から淡々と消えていくのも、ちょっとなあ」という揺れのごときものが、どこからともなく生じてくるのです」 いきなり本音が。「もうすぐ死ぬ前に」ジャンルを問わず読み漁ろうと。これを「お祭り読書」と名づけた。最後の「お祭り読書」として、読んでこなかった「若い人文系の…