戦後の混乱期、公職追放により日本最大級の水産会社・大洋漁業(現マルハニチロ)の経営から一時身を退いた”不屈の経営者”中部謙吉。彼がその逆境の中で、個人企業として産声を上げた一社の商社がありました。その事業は、大洋漁業の漁船団に燃料を供給することから始まりました。今回は、マルハニチロの創業者一族にルーツを持ち、漁船への燃料供給から、エネルギー、タンクターミナル、ケミカルタンカー海運、不動産、外食に至るまで、大胆な多角化で成長を遂げてきた総合企業グループ、大東通商株式会社の決算を読み解きます。その決算書に示された圧倒的な収益性と、歴史に裏打ちされた強さの秘密に迫ります。 20250331_79_大…