先日、ガルシア・マルケスの「百年の孤独」を読了した。前から読もうと思いつつ単行本を買っておいたにも関わらず、去年文庫化されてちょっと損したような気持ちになった本だ。 何しろこの本、世界文学の最高峰だとか言われることもあり、こういう有名で評価の高い本を読まないのは勿体無い気がしたのだ。 私自身は教材編集者という立場から、それなりに多くの本を読んできており、文学作品についても、ほんの少しだが人よりも読んでいると思う。そういう目で見て、他の文学と比較すると、自分の中であまり面白さというのが見出せない作品であった。以下、理由を箇条書きでまとめる。 語り口が一本調子である文章がわりとメリハリなく続いてい…