井戸とは、主に地下水を汲み上げる施設の事である。他には、温泉・石油・天然ガスを汲み上げる施設を指す場合もある。
井戸は世界に分布しており、世界最古のもので『テル・セクル・アルアヘイマル遺跡』から発掘された約9000年前の井戸、日本最古は、島根県出雲市にある『御井神社』と言われているがはっきりした根拠が無く今も日本全国に『日本最古の井戸』が存在している。
大地震などの大規模災害時に発生するライフラインの断絶を想定し、阪神淡路大震災以降『非常災害用井戸』の設置が進んでいる。この井戸の大半は手動式井戸ポンプであり、周囲をステンレス板で囲まれている。
また一般住宅や農家に既存している井戸を非常災害用井戸として指定したり、公園や公共施設などの避難所に新設されてるケースが多い。また、子供のイタズラや器物損壊の防止目的で井戸のレバーを取り外してある所もあり、災害時に正しく機能するか問題である。
また、一口に非常災害用井戸と言っても飲用水として不向きな井戸もあり、公的な『水質検査』が行われているか一度調べておくと良い。
なお墨田区で防災とコミュニティの促進で設置が進められている『路地尊』にある井戸は地下水ではなく、雨水を貯水して使用する井戸である。
日本において『井戸神』は『弥都波能売神』(みづはのめのかみ)または『水神』であり、日本全国の信仰対象となった。また、井戸は『黄泉に繋がる異界への入り口』とされており、平安時代に小野篁が井戸を通って地獄に通ったとされるお話しの他に、映画『リング』で山村貞子が長髪を下げ、古井戸から這い出して来るシーンはあまりにも有名である。