「自分らしく生きよう」「本当の自分を見つけよう」──こうした言葉をよく聞きますが、そもそも「自分」とは何なのでしょうか? 本書『自分とか、ないから。』は、この根本的な問いにユーモアたっぷりに向き合い、「自分とは幻想である」という視点を提示しながら、『自分という概念を解体する本』として、新しい生き方の可能性を示しています。 たとえば、ブッダは王族に生まれ、裕福で何不自由のない生活を送っていたにも関わらず、深い虚無感に悩んでいました。 そして長年の修行の末にたどり着いた答えは、「自分など存在しない(無我)」というものだったのです。 「自己肯定感を高める」ことよりも、「そもそも『自分』なんて気にしな…