花屋の娘、美咲(みさき)は、 18歳になったばかりの少女。 彼女はいつも花に囲まれて育ち、 その色彩と香りに心の安らぎを感じていた。 美咲の夢は、いつか自分だけの特別な花を創り出すこと。 見たこともないほど美しく、誰もが笑顔になるような、 そんな花を生み出すことだった。 しかし、いくら努力しても、彼女の描く理想の花は、 スケッチブックの中にしか存在しなかった。 ある夏の午後、美咲はいつものように、 店の奥にある小さな温室で新しい品種の交配を試みていた。 その日、彼女は温室の隅で、 見慣れない奇妙な種の入った古い木箱を見つけた。 埃をかぶった箱には「星の雫」とだけ書かれていた。 好奇心に駆られた…