― イエルバサンタと「静かな調律」 ― 感情を自由に流れさせる イエルバサンタ(Eriodictyon californicum)は、乾いた大地に生きる植物です。 強い日差しと水分の少ない環境の中で、この植物は葉に樹脂をまとい外界からの影響をやわらかく遮りながら、自らの内側を守っています。 その「閉じる」という働きは、弱さではなく生き延びるための知恵です。 私たちの内側にも、同じような構造があります。 深い悲しみや心の痛みに触れたとき、人はそれ以上傷つかないように感情の流れを静かに止めることがあります。 呼吸は浅くなり、胸の奥にわずかな緊張が生まれ、感じることそのものが遠ざかっていきます。 そ…