昔、私がソフト開発をしていた頃の話です。ソフト開発と言ってもゲームやネットじゃなくて、銀行なんかの大きなコンピューター(よく「汎用機(はんようき)」と呼ばれている)で走るソフトの開発ですね。だから全然華やかではない、地味なサラリーマンの職場です。 汎用機の職場というのは、仕事を依頼している企業があって、元請けの企業もあって、そこにグループ会社や派遣会社の人間が参加して動くものです。大きなプロジェクトが始まれば人がかき集められて、ある程度片付けば次の仕事へ移っていくということで、短期間で勤務先が変わる流浪の民だったりします。 雇用形態の違うメンバーが混ざって仕事しているのも特徴で、現場の企業の正…