不安症状の背景は極めて多彩です。生活・職場や気候環境から対人関係、社会的また性格的因子まで、その成因は極めて多岐に及びます。したがって漢方による治療を行う際は、その背景因子を予め十分に考慮に入れつつ漢方方剤を選択する必要がある。うつ傾向が著明な場合には、心療センター等への紹介を優先する場合もあります。 漢方療法では、気血水と五臓分類から最適な漢方方剤を選択します。不安は主に氣の異常から発生することが多いようです。そのうち特に氣虚や氣うつによる例が多く見られます(表)。こうした例では、半夏厚朴湯、香蘇散や甘麦大棗湯が選択肢となります(表)。勿論、不安の背景に気が頭方に逆流し(氣逆)、苛々、頭痛、…