シュプランガーの価値類型による分類 人は常に周囲の環境社会と関係をもちながら生活しているが、その社会生活上の諸活動や文化の諸領域への関心や価値志向のあり方を見ると、そこには人によって様々な相違が見られる。シュプランガー(Spranger, E. 1914)は人間の精神活動がいかなる価値を中心的価値として追求しているかによって、次のような類型を立てた。 1理論人(der theoretische Mensch) 彼の心は純粋な客観性に向けられている。感情・欲求・嗜好・嫌悪・恐怖・希望などに対する対象の関係は彼にとって無意義であり、彼はただ客観的認識への熱情を知るだけである。彼はひたすら真理を追究…