もう6月になってしまったが、これから書く話は5月の話である。竹の子の話なのである。 わたしは東京都に住んでいるのであるが、千葉に親戚が住んでいて、そこの竹林に竹の子がたくさん生えているので、いつでも取りに来ていいよという話が来たのである。わたしはたぶん食いしん坊なので、取り立ての竹の子が食べられると聞けば、行くのである。 その家が、少し高い山というか丘くらいかもしれないが、の頂上にあって、すぐ隣に竹林があった。鍬やスコップを担いで数人で入っていくと、もうすぐに、頭を出している竹の子が見つかった。うれしい。あまりにも簡単に見つかってしまうので、ちょっと拍子抜けてしまったが、でもうれしい。 もうす…