今回は塩野七生氏の「ローマ人の物語」を要約していきます。39は「キリストの勝利」の中巻です。皇帝コンスタンティウスの専制政治の時代から皇帝ユリアヌスが軍に推挙され、唯一の皇帝として君臨しキリスト教勢力の排斥・改革に奔走する19カ月の皇帝治世を描いた巻となります。ペルシア戦役・キリスト教による支配がひっくり返るなど歴史的な転換点を迎える大きな論点やシナリオを孕んだ時期であり、それ故に著者はわずか19カ月の内容ながら皇帝ディオクレティアヌスや皇帝コンスタンティヌスなどのローマ皇帝と同程度の紙面を割いて皇帝ユリアヌス治世を論じます。 「ローマ人の物語39」 ■ジャンル:世界史・歴史小説 ■読破難易度…