1934年奈良県生。京都大学医学部卒、東大分院神経科、青木病院、名古屋市立大を経て、神戸大学医学部精神神経科教授。97年退官、現在神戸大学名誉教授。精神科医。精神病理学者。臨床、研究(風景構成法の考案)、翻訳など多岐にわたる功績で知られる。また、広範な知識を背景とした明晰な文章家としても著名。
主な著書
訳書
詩の翻訳
今日のトレードの振り返りです! <今日のトレード> このところのトレードでは、エントリー条件をタイトにしています。そうしたらトレード回数がぐっと減り、急な変動にも飛びつかなくなりました。 たぶん良い傾向なんだと思います。まだ大きな利益にはつながっていませんが。 今までなんであんなにエントリーを焦っていたんだろう。ポジポジ病って恐ろしい。 まぁ完全にそこから脱したと言えるほど時間が経っていませんが、アルコール中毒者とお酒の関係みたいに、「今日一日飛びつかなかった」を続けていこうと思います。 <今日の日記> 2年前に他界した坂本龍一は、ボクの読書歴での中井久夫と同じで、ひところ熱心に聴いたり、対談…
・「君の脳は女性っぽいところが大きい、でもそれは悪いことやないんやで、むしろそれはいいことなんやで」(主治医) 「白洲正子さんの『両性具有の美』みたいなものですか?」(僕) 「そうや、そいうところを君は大切にしていきなさい」(主治医) ・「君はこころの人やなあ」(主治医) ・「君には誰かに話したいことがたくさんあるんやろ?」(主治医) ・「偶然ですね、彼からの電話ですよ。彼って中井久夫先生ですよ。初回の診察で中井久夫先生の話をしていて電話がかかってくるなんて、すごい偶然ですね」(2代目主治医) ・「彼(中井久夫先生)の本をみんな精神科医は読んでるんですけど、プロの精神科医は全然理解できていない…
精神疾患を持つ私が、中井久夫を読む理由 紹介されている書籍の内容 「最終講義」ー「心のうぶ毛」を守り育てるー 「分裂病と人類」ー病は能力であるー まとめ 精神疾患を持つ私が、中井久夫を読む理由 中井久夫は統合失調症の研究の第一人者で、1966年に精神科医としてのキャリアをスタートさせました。当時、統合失調症は「精神分裂病」と呼ばれ、不治の病とされていましたが、中井の研究は統合失調症は治療可能な病気であることを示しました。 統合失調症の治療は一昔前までは、入院治療や投薬が主でしたが、中井がもっとも大切にしたのは「患者に寄り添う」という事です。それは、当時とても画期的なことでした。その患者に寄り添…
今日は雑談記事です! <今日の雑談> 中井久夫の『「つながり」の精神病理』という本の中に「精神健康の基準」というのが書かれていて、中井が臨床経験の中で感じ取った15の基準(といっているが実際には「能力」と書かれている)が挙げられています。 その一つに「秘密を話さないで持ちこたえる能力」というのがあって、おもしろい基準だなぁと思いました。 「どんな種類の秘密かは問わないんだ?」と思ってそれからズルズルと考えてしまったのですが、その過程で気づいたのは、「秘密には大きさがない」ということです。 「ちょっとした秘密」とか「重大な秘密」という表現はありますが、人に秘密を打ち明けられたとき、その内容が何で…
鷲田清一が精神科医の中井久夫を引いた箇所を紹介します。 「底が抜けると言う体験」(『人生はいつもちぐはぐ』角川ソフィア文庫,P265) 阪神淡路大震災での中井の発言。「乾パンと水で持つのは2日、カップ麺で持つのは5日。1週間過ぎたらうまい食事を取らないと、精神的にも苦しくなる」 「ワン・オブ・ゼム」(『死なないでいる理由』角川ソフィア文庫,p41) 中井の『看護のための精神医学』を引く。成熟、ワン・オブ・ゼム、ユニーク・アイ。 『聞くことの力』(ちくま学芸文庫)7章 プレゼンスは「いてくれること」と訳せる。災害で大事。(中井の『1995年1月神戸』より) →2011年3月の阪大の卒業式式辞でも…
永田和宏がよく引く木村敏に関して。 稀代の知性が傷つき、倒れ、起き上がるまで『知性は死なない 平成の鬱をこえて 増補版』與那覇潤 | 文春文庫 という本の第3章に木村敏が引かれています。 本文では 『自分ということ』木村 敏 | 筑摩書房 書籍詳細 - 臨床哲学講義 - 創元社 参考文献の3章では 新書マップ 『心の病理を考える』岩波新書 生命と現実 / 木村 敏【著】/桧垣 立哉【聞き手】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア の新装版 なお、中井久夫は木村敏とともに言及されるが、 與那覇氏前掲書のcoda1では 、中井の 新版 分裂病と人類 - 東京…
ここ何日か岡崎次郎さんの「マルクスに凭れて六十年」を読んでおりま して、他の本には手が伸びておりません。まあ、それだけこの本が面白いと いうことかもしれません。この調子で行きますと、あしたくらいにはおしまい にたどりつくかもです。 さて、他の本も読んで前に進めなくてはいけないことです。 図書館から借りている本では、「杉浦康平と写植の時代」が残り少なくなっ ているのですね。これはずいぶんと時間がかかっているのですが、返却日 までには終わらせなくてはです。 あとは海老坂武さんの「生きるということ」でありますが、これはゆっくり 時間をかけて読むものでありまして、先を急ぐものではないですね。 これにあ…
令和四年は全面中止となったのだから、数年来の習慣というには当たらない。当たらないがしかし、昨年のえんぶりがじつに愉しかったため(拙ブログ「岡目の一目~えんぶり復活(3)」参照)、仕事の都合で行けなくなったのには(予算も休みも組んでいたのに!)、ほとんど呆然とした。いくら身過ぎ世過ぎのためとはいえ余りに没義道な仕打ちではないか。 と歯噛みしかけて、いやいや長者山新羅神社の祭礼であるえんぶり、怨み言は神への非礼と思い返す。参上叶わぬならば遠く神戸で神を称え豊饒を祈ぎ奉るに如かず。すなわち、YouTubeで早速公開された動画を大音量で流しつつ、一人居間にて摺り、歌う。まるで「蘭陵王」における内田百閒…
私の日本語雑記中井久夫岩波書店 2010年5月28日 第1刷発行 とある有志の会で、日本語がテーマだった時に話題になった。いつか読もう、、、と思っていて、だいぶたってしまったのだけれど、図書館で借りて読んでみた。 著者の中井さんは、言語学者ではない。精神医学者。1934年生れ、京都大学医学部卒業、名古屋市立大学医学部 助教授、 神戸大学医学部教授、甲南大学文学部教授。 兵庫県こころのケアセンター 初代所長。 ひょうご被害者支援センター 理事長を歴任。著書も多く、医学からエッセイ、幅広く活躍。残念ながら、昨年、2022年逝去。 これは、言葉や言語にまつわるエッセイ集。 表紙の裏の説明には、 ”精…
斎藤環が「生き延びるためのラカン」で尊敬(転移)の対象として言及していた精神科医中井久夫のエッセイ集「精神科医がものを書くとき」(ちくま学芸文庫)を長距離移動中に読み始めたら夢中になってしまった。 昨年に亡くなったことを知り、昨年末に斎藤環が監修したNHK「100分DE名著」の中井久夫スペシャルのテキストも出先で購入し、一気に読む。 感想は改めて書くが、中井はあるアメリカの学者に「どうして日本の政治家は魅力がないのか。他の国ならあれくらいの政治家ばかりだと潰れてしまう」と問われて、「日本は有名な人っていうのはたいしたことはない。無名な人が偉いので、こういう人が国を支えているのだろう」と答えたと…