Amazonプライムビデオで役所広司主演の映画「すばらしき世界」を観ました。佐木隆三が実在の人物をモデルに書いた小説「身分帳」が原作で、モデルの男性は「身分帳」刊行後に死亡しています。ですから「身分帳」は主人公の生前の姿しか書かれておらず、その死については別途「行路病死人」という短編があって、それは「身分帳」の文庫版に収録されています。私はその合併版とでもいうような構成となっている映画を先に観て、その後原作をKindleで購入して読みましたので、それぞれが別建ての作品とは思っておらず、「身分帳」の最終章というかエピローグのようなものとして読んでいました。 身分帳 (講談社文庫) 作者:佐木隆三…