本の紹介文、ブック・レビュー。 通常はいわゆる新刊本について行われることが多く、読者の書籍選びにあたって参考に供する意味を持つ。
ニッポンの書評 (光文社新書)
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ありがちな書名から全く期待せずに読み始めたんだけど、すごく面白かった。 武器としての「中国思想」 作者:大場 一央 東洋経済新報社 Amazon 中国の歴史や統治と絡めて、各思想がどのような背景で生まれてどのように次の思想に置き換えられて(アップグレードされて)いったのかが、わかりやすく丁寧に説明されている。 個々の思想の本を読んだとしても詳細に捕われてよく理解できなかったと思うけど、この本では壮大な中華の歴史の中で各思想を俯瞰して眺められるので、自分の頭がよくなったような錯覚さえ覚える。登場する思想家も魅力的に描かれていて、ついつい興味を持ってしまう。 最後に登場する陽明の「個を確立して生き…
おはようございます。 読書がライフワークになっている 医療業界のコンサルタント ジーネット株式会社の小野勝広です。 キャリアは中長期戦です。 そして人生はさらに長い視点で考えないと 時に私たちは自分を間違えさせることになりますよね。 もちろん今だって大切だし 今を丁寧に生きることで 未来に繋がっていくのですから 今と未来は1本の線で繋がっています。 言葉にすると簡単なのに それでも見誤ることが多いのが 我々人類の「業」というものでしょうか。 ほとんどの大人が 毎日仕事をしているわけですけど 誇りを持って仕事ができている人は それほど多くないかもしれません。 会社や、上司や、組織に翻弄されて や…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPなどをご覧ください。 今週の書評本 (9/2~9/8 全85冊) *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者.編者 出版社 税込価格 書評掲載回数(②回以上を表示) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 9/15 号 2 冊つげ義春が語る 旅と隠遁 つげ義春 筑摩書房 2,530 ②日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く 小牟田哲彦 中公新書 1,155 ◆女性自身「今週のあなたを開く本」: 9/17 号 4 冊ツミデミック 一穂ミチ 光文社 1,870 ⑥ガー…
蒸気機関車や辻馬車が往来し、ビッグベンもあったりするビクトリア朝京都を舞台にしたホームズ物のパロディで、なおかつ不条理ファンタジーである。 寺町通り221Bに居を構えるシャーロック・ホームズは巷間知られた名探偵だが、スランプに苦しんでいた。かつての名声は消え去り、スランプと称して自堕落な生活を送る有り様である。 相棒ワトソンはホームズ事件簿の記録係であり、それによって報酬も得ていたわけで、ホームズの不振は自分の生活にも関わってくるので友人を立ち直らせようと必死。妻のメアリに白眼視されながら孤独に頑張っているのである。 そして、本家ホームズの宿敵モリアーティ教授はスランプ仲間として友誼を結ぶし、…
Kindle Unlimitedで読める生成AI関連の本の中では、一番ちゃんとした内容だった。 ChatGPT時代の文系AI人材になる―AIを操る7つのチカラ 作者:野口 竜司 東洋経済新報社 Amazon 生成AIの普及によって失業しないためには、自分の得意なこととAI活用力をかけ合わせる必要があると書いてあった。でも、自分の得意なこととしての専門領域の知識や経験も、近いうちに生成AIに簡単に追い抜かれると思うわ。 そうなったときにホワイトカラー職が生き残る道としては、サービス品質もスピードもコストも生成AIより劣るけど、「本物の人間が対応しています」といったある種エンタメ的な要素しかないよ…
1.はじめに 2.内容 (1)「傾聴」という援助法について (2)傾聴トレーニングの実践-応答の仕方 (3)傾聴の実際 (4)傾聴力をつけるために 3.教訓 傾聴術:ひとりで磨ける“聴く"技術 作者:古宮 昇 誠信書房 Amazon 1.はじめに 傾聴の本質的な態度とはどういうものかについて、しっかり学べる本です。 特に第2章では、9人の登場人物からそれぞれの悩みごとの相談を受け、自身としてどう応答するか、傾聴トレーニングの実践場面があります。まず自身で応答案を実際に書き出してから、その後に著者の解説を読むという進め方です。これが副題にある、「ひとりで磨ける”聴く”技術」というところです。 想…
薬剤師の新しいキャリアデザイン戦略~自分らしい人生を歩むために! ‶33歳までに読む本〟 作者:流石 学,長谷川 周重 ロギカ書房 Amazon 本の紹介 「薬剤師格差」が始まった。あなたは、どのキャリアを選ぶ?病院薬剤師、薬局薬剤師、女性薬剤師数多くの医療機関の業務支援と薬剤師の転職を支援してきた著者が、薬剤師キャリア選択のポイントと転職市場を解説する。 ロギカ書房HPより引用 薬剤師の新しいキャリアデザイン戦略~自分らしい人生を歩むために!‶33歳までに読む本〟 – ロギカ書房 目次 病院薬剤師のキャリアデザインとマーケットバリュー 薬局薬剤師のキャリアデザイン 女性薬剤師のキャリアデザイ…
さて、今回は 手取り13万円のポンコツOLが月収100万円を達成した フリーランスの教科書 手取り13万円のポンコツOLが月収100万円を達成した フリーランスの教科書 作者:池田 彩 総合法令出版 Amazon について書いていきたいと思います。 この本は、未経験からSNS運用を開始し、フリーランスとして独立。 会社を経営するまでに至った、池田彩さんが執筆した本です。 本のタイトルの通り、手取り13万円だったころから勉強を開始し、月収100万円を達成するまでに至った経緯を、分かりやすくまとめてくれています。 フリーランスの教科書:概要 私が読んだ範囲で概要をまとめました。 スモールステップで…
【要約/書評】『LOVEキャンプ: 人生を変えるふしぎなキャンプ物語』著:コルク、黄帝心仙人 \さぁ本を聴こう!Audible (オーディブル)/ 今回はコルクさん、黄帝心仙人さんというユニークな名前の人が書かれた『LOVEキャンプ: 人生を変えるふしぎなキャンプ物語』という本を紹介します。 先に伝えておくと、エロ要素はいっさいなし! ちょっと正直私も期待はしていたところはあります、えーはい。 だって、LOVEキャンプだし、表紙ピンクだし、、、 でも、いい意味で期待を裏切る良書でした! マジメに人生と向き合い、人生を変えるためにキャンプに参加した人たちの物語です。 ■この本はこんな人におすすめ…
時空争奪: 小林泰三SF傑作選 (創元SF文庫)作者:小林 泰三東京創元社Amazon 担当編集者の解説を読むと、企画の始まりは 「SFとミステリで、それぞれ自選短編傑作集をつくりませんか?」 という提案だったらしいが、作者のご逝去も受けて、 もともとの傑作集というコンセプトは変更して、これから小林泰三を 読み始める人への入り口となるような本にするべく編んだものらしい。 というわけで、「小林泰三SF傑作選」という言葉にはなってるものの、 どうしてあの作品が入ってないんだとかは言えなそうだな。 とはいえ、「海を見る人」が入ってないのは、勿体ないよなぁ。 入り口としたい作品集なら、この作品こそ最高…
投資が誰にでもできるようになった大きな理由にインデックスファンド、特にパッシブな指標に連動した投資信託があります。SP500やオルカンなどは投資をし始める時にまず聞くようなワードになってきました。 本書はインデックスファンドがどのように始まったのか、始まりはシンプルな指標連動のものばかりだった所から、今では様々なテーマ型の商品が誕生し、最後には近年語られるパッシブインデックスが投資の大部分を占めることになってきた可能性としての弊害や研究結果について語られています。 現時点ではブラックロック、バンガード、ステート・ストリートの3社がその大部分を占めることになっており、ブラックロックはESG投資の…
友達幻想 人付き合いを義務と感じないために みんなと仲良くしなければいけない。 友達の期待にはこたえなければ今後の関係に影響が生じる。 自分にとってはそれほど価値観を感じない関係性にどれだけ意識を傾ける必要があるのでしょうか? もっと自分らしくいるために、〇〇でなければいけないという自分を押し殺してしまうことはしなくてもいいのです。 人付き合いを義務と感じないために ■友達幻想の概要 ■この本から感じる自分 ■悩む必要はなかったんだ 【スポンサーリンク】 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); ■友達幻想の概要 あの又吉直樹さんがテ…
むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。 作者:青柳 碧人 双葉社 Amazon 「むかしむかしあるところに、死体があってもめでたしめでたし。」青柳碧人(著) あらすじ もはや華やかな昔話は残ってないのに、面白すぎる! まとめ こんな人にオススメ こんにちは、ちわぷ〜です! 分福茶釜関連のお仕事があり、読んでみたシリーズ。 今回は分福茶釜は関係ないのですが、面白かったのでシリーズ最終巻も読んでみました☆ 本作はシリーズ3作目ですが、話は繋がっていないので本作から読み始めるでも全然OK! 一応、過去作の記事も貼っておきますね! 一作目はこちら! chiwawatan.haten…
【プロフィール】 【はじめに】 ①此ノ木よしる『進撃のえろ子さん~変なお姉さんは男子高生と仲良くなりたい~』 ②榎本あかまる『この会社に好きな人がいます』 ③もんでんあきこ『エロスの種子』 ④金田一蓮十郎『ゆうべはお楽しみでしたね』 ⑤小西明日翔『来世は他人がいい』 ⑥ハナツカシオリ『焼いてるふたり』 ⑦ふじた『ヲタクに恋は難しい』 ⑧志茂『部長と社畜の恋はもどかしい』 ⑨山田金鉄『あせとせっけん』 ⑩山田金鉄『かさねと昴』 ⑪浜田咲良『金曜日はアトリエで』 ⑫310『アラサーだけど、初恋です。』 ⑬糸川一成『今日もベランダで』 ⑭雨隠ギド『おとなりに銀河』 ⑮若木民喜『結婚するって、ほんとう…
「起業家になりたい」という願いを叶えるためにどうすればいいかをアドバイスしてくれる本です。 「起業家に聞いてみよう!」では株式会社リブセンスの村上太一さん、AGRIST株式会社の齋藤潤一さん、株式会社ICHIGOの近本あゆみさんのインタビューを読むことができます。みなさんやる気に満ち溢れているのですごいです。 起業って憧れますね。 ---------- 起業家になりたい! 自分でつくる未来の仕事 どうやって起業するの? 監修 熊野正樹 執筆 林郁子 小林ぴじお イラスト ちばなおみ 発行者 長谷川翔 発行所 株式会社保育社 2023年11月10日発行 第1版第1刷 ---------- にほん…
序。 書。 『読んだら最後、小説を書かないではいられなくなる本』 星が人を愛すことなかれ 読みたいことを、書けばいい。 結。 序。 仕事が忙しいわけでもなく、現実逃避をしたかったわけでもなく、ただなんとなく理由もなく紙の本を買って読みました。しかも2週間くらいの間に3冊です。 自宅にいる時は聖剣伝説VoMやGB4をがっつりプレイしてるので基本は通勤時間で読んでます。片道2時間ほどかかるので割と使える時間が多いんですよね。 書評なんていうおこがましいものではありません。そもそも「評価」とか「レビュー」とかあまり好きじゃない(ゲームのクリアレビューは書いてますけど)ので単なる感想文みたいなものです…
(犯人は一応伏せていますが、本書のプロットを詳しく紹介していますので、ご注意願います。) 『メグレ推理を楽しむ』[i]は、1957年作で、『メグレと火曜の朝の訪問者』と同年の長編のようだ。後者に感心していたのと、なにより、本書のタイトルが面白そうなので、期待して読んだ。初読である。もっとも、原題はMaigret s‘amuseで、「推理を」楽しむ、とは言っていない。 休暇をとることになったメグレが、最初はパリを離れて気候のよいリゾート地に出かけるつもりだったが、結局、自宅で過ごすことに決める。夫人と毎日、散歩や映画を観に出かけ、レストランで食事をとる。そんな熟年夫婦の日常が描かれるのも、ファン…
序章:一攫千金への誘い 「チリが積もって15億」──このタイトルに、あなたの心はときめきませんか?平凡な日常から一躍億万長者へと駆け上がった男の物語。それは、まるでハリウッド映画のような、夢とロマンにあふれた物語です。 本書『チリが積もって15億 FXで成り上がった僕とあなたの微差』は、そんな一攫千金を夢見るあなたへ贈る、究極のバイブルと言えるでしょう。 いつでもどこでも200万冊以上読み放題!Kindle Unlimitedを30日間無料で体験してみる >>> 第1章:FXの世界へようこそ 著者のジュンFX氏は、かつてはFXで何度も失敗を繰り返し、一時は絶望の淵に立たされた経験を持つ人物です…
今週のお題「好きな小説」 最近、ブログでは書評をアップすることができていませんが、本は読み続けています。 というか本を読むということは生活の一部になっているので、本を読まないという選択肢がないように感じています。 はてなブログだけでなく、読書メーターを使用しています。読書メーターの自己紹介では、「文学作品は、那須正幹、辻村深月、中村文則、又吉直樹、朝井リョウを読むことが多いです。」と書いています。 過去記事で那須正幹、辻村深月、朝井リョウの作品を取り上げている。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp ky…
活字中毒の私は、ベースとなる純文学に全く触れずに大人になっていたので趣向に偏りがあり、その穴を埋めようと、書籍に関する情報を集めていたりします。雑誌の書評はもとより、ネットの口コミを読んでみたり、書店に行って店員さんによるPOP広告を眺めたり。テレビでは、『王様のブランチ』の文芸ランキング、そして鈴木保奈美の『あの本、読みました?』。そして、最近発見したのがNHKの『理想的本棚』です。 先月末に、これは再放送ですが「もう死にたいと思った時に読む本」というテーマでまとめていました。 別に死にたいだなんて思ったことはありませんが、そういう気持ちのある人に対して、番組としてどんな本を薦めるのかには興…
今週のお題「好きな小説」 大人になるにつれて小説に興味が持てなくなった。少なくとも大学生頃にはもう興味がなかった。さすがに芥川賞と直木賞と本屋大賞の存在ぐらいは知っていたが、具体的にどの作品が受賞したのかは調べなかった。今でも賞やランキングは無視している。学生時代に読んでいたのはもっぱら、人文学系の新書だ。フィクションを読むのは、作者の手のひらの上で踊らされるようで気に食わなかった。他人がつくったフィクションよりも、現実の一部を解説してくれる本が好きだ。 そんな私が今でも好きな小説は、当然ながら幼少期に読んだもの…かと思いきや、意外にも大人になってから読んだ一作だったりする。それは、古本で買っ…
(2024/9/6) 『小選挙区制は日本をどう変えたか』 改革の夢と挫折 久江雅彦、内田恭司 岩波書店 2024/7/1 <「こんな政治に誰がした」> ・小選挙区比例代表並立制の導入から30年。2009年には民主党による政権交代が実現したが、掲げられた理想とは裏腹に、政策を軸とした二大政党制は生まれず、自民党1強のもと派閥の裏金、世襲議員の跋扈、投票率の低下など、この国は政治の歪みに喘いでいる。なぜ選挙制度改革は失敗したのか。 <はじめに 日本の民意を体現する選挙制度を考える 久江雅彦> <「人を選ぶ」日本の選挙> ・衆議院の中選挙区制が廃止され、小選挙区比例代表並立制は導入された1994年か…