日本の社会の一つの特徴が縦社会です。家族内でも戸籍筆頭者は通常夫であり、妻は子供と同等扱いです。明治時代に法律で制定された戸主制度では家族の事柄すべての権限を「家長」となる夫が握り、妻子はそれに盲目的に従うべきと法律で定められていました。第二次大戦後には戸主制度は廃止されていますが、未だ夫婦関係のみならず、社会的にも筆頭者にはその意味が込められています。妻でさへ夫を「主人」と呼び、他人でも「ご主人様」と呼ぶのは未だこの言葉に戸主の意味が込められているようです。 また組織における関係でも先に所属した者や年長者が上位を占めます。しかもほぼ100%が男性です。新人や若年者さらに女性は下位に置かれ、上…