『なぜ人は自分を責めてしまうのか』を拝読し、これまで漠然と感じていた自己嫌悪や罪悪感といった感情の根源にある複雑なメカニズムについて、深く考えさせられました。私たちは、時に客観的に見れば取るに足りないことでも、まるで重い十字架を背負うかのように自分を責め立ててしまうことがあります。本書は、そうした自己責めの心理構造を解き明かし、そこから解放されるための道筋を示唆してくれる、示唆に富んだ一冊だと感じました。 なぜ人は自分を責めてしまうのか (ちくま新書) 作者:信田さよ子 筑摩書房 Amazon 本書を読み進める中で、特に印象的だったのは、自己批判の根源には、過去の経験や養育環境、社会的な規範と…