やれやれ、どうにかこうにかまた一年、という感じ。 毎年この時期は、頭が曇る。人びとも出来事も、磨硝子の向うでうごめいているように感じる。四十二歳にして患った脳梗塞の後遺症だ。歳月をかけてほとんどの後遺症は消えたが、これだけが残った。三十年以上も経つのに、気温湿度の急変に見舞われるこの時期と、十月下旬から十一月初頭にかけて、年に二回は脳の対応力不足に襲われる。 加えて六月は私にとって、年間最大の出費月である。 昨夜はコンビニで、月づきの公共料金と併せて、固定資産税を振込んだ。わが暮しにあっては年間最高額の「支払い」である。 親から相続した敷地の固定資産税なんぞと、けっこうなご身分ではないかと誤解…