高橋源一郎

2024年10月2-8日 ・ジェーン・オースティン（小尾芙佐訳）『高慢と偏見』上下 ・講談社インターナショナル『これを英語で言えますか？ デラックス』 ・ライリー・ハート（冬斗亜紀訳）『もしも裸で泳げたら』 ・米原万里『打ちのめされるようなすごい本』 ・平山夢明『トゥルークライム アメリカ殺人鬼ファイル』 ・斎藤美奈子『モダンガール論 ――欲望史観で読む女子の二〇世紀』 ・高橋源一郎、斎藤美奈子『この30年の小説、ぜんぶ 読んでしゃべって社会が見えた』 ・川琴ゆい華『ソロ活男子の日常からお伝えします』 ・丸谷才一『快楽としての読書 日本篇』 以下コメント・ネタバレあり

高橋源一郎著『1億3000万人のための歎異抄』を手に取りました。最近の本らしく、余白や行間がたっぷりで、非常に読みやすい印象でした。もっとも、読みやすく感じたのは、私自身が原典である『歎異抄』を何度も読んでいたからかもしれません。 一億三千万人のための『歎異抄』 もし、私が『歎異抄』に初めて触れる無垢な読者であれば、この高橋源一郎の本がどう映っただろうか。もしかすると、理解が難しく感じたかもしれません。しかし、同時に原典に興味を持つきっかけになったに違いありません。巻末に丁寧にふりがな付きの原文が収められている点も、とても魅力的です。五木寛之氏の『歎異抄手帳』も素晴らしいと思いますが、この本は…

読書案内になる本、サイトを紹介します。 道徳的動物日記 高橋源一郎編「読んじゃいなよ！」を読んだ！ | とんとん・にっき 世界のいまを知り未来をつくる評論文読書案内 | 晶文社 この本については、国語の先生の紹介あり [読書]筆者自身にとっても書かねばならなかった、一般向け評論文案内。小池陽慈『世界のいまを知り未来をつくる評論文読書案内』 | あすこまっ！ 以上です。

昨日書けなかった読書記録から書いてしまおう。なんせ今日は徒労があって悲惨な一日だったので。今日のことは振り返らないと決めた。昨日はKindleで高橋源一郎の『「書く」って、どんなこと？』を読んだ。 「書く」って、どんなこと？ NHK出版 学びのきほん 作者:高橋 源一郎 NHK出版 Amazon 同著者の『「読む」って、どんなこと？』が面白かったし、色々な物書きの書く『書くこと』について興味がある。日記ですら、書くことで言葉が考えを運んでくれている感じがある。そうしてあらかじめ書こうと思っていなかったことまで出てくる。それが面白い。さあコレコレを書きましょうと思ってはいけない。だらだらと漏らし…

★★★★☆ 内容 平成と令和の小説について語り、世の中を考察する対談集。 感想 雑誌「Sight」の企画で毎年年末に行われていたその年の本に関する対談と、平成、令和の小説に付いてそれぞれ語った対談が収められている。雑誌分は2011年から2014年分までの対談が収録されており、東日本大震災で世の中が打ちひしがれていた時から、年が経つにつれてつれて次第に平静さを取り戻していったその空気感が伝わって来て興味深い。 SIGHT別冊「日本一怖い! ブック・オブ・ザ・イヤー2006」 (別冊SIGHT) ロッキングオン Amazon 特に震災直後の、世間が本なんて読んでいる場合か、となっている時に、それで…

おはようございます。 読書がライフワークになっている 医療業界のコンサルタント ジーネット株式会社の小野勝広です。 私の仕事柄 ドクターの皆さまから 大変多くのご相談をいただきます。 メインは「キャリア相談」であり これは私のライフワークとも言えて 最も得意とするところです。 他には「転職相談」があって 最近は「クリニック開業相談」も増えており まれに「クリニック・病院の経営相談」もあります。 ただ話しているうちに 話題がどんどん広がっていったり ついでにこれも聞いてみようとか 仕事とは関係のない相談を受けたりもします。 私にとっては こういうのも歓迎であり 非常に面白くも感じていますし むし…

☆この度、拙著「おばあちゃんのぞうきん ―鹿石八千代児童文学集―」（文芸社）がいよいよ発売となりました💖ありがとうございます。 この度、文芸社様より自著「おばあちゃんのぞうきん ―鹿石八千代児童文学集―」を自費出版させていただくことになりました。 本日7月1日より、全国の本屋さんの他、いよいよAmazonでも購入可能となりました。ぜひ、お手にとってご覧頂ければ幸いです。 おばあちゃんのぞうきん ―鹿石八千代児童文学集― (文芸社セレクション) 作者:鹿石 八千代 文芸社 Amazon 内容は小中学生向けの児童小説が3話収録されております。もちろん小学生用ですので、全ての漢字にフリガナがついてお…

今さらだけど、残しておきたかったので。 2024年、印象に残ったもの・ことをここに書いておきます。 目次 著：みなみしま 話者：坂口恭平 『坂口恭平の心学校』 石山修武『生きのびるための建築』 ルイス・カーン『ルイス・カーン建築論集』 橋本治『ぼくたちの近代史』・『ぼくらの資本論』・『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』「ハッピィエンドの女王」など... ヴァージニア・ウルフ『波』 ヴェルナー・ハイゼンベルク『部分と全体–私の生涯の偉大な出会いと対話』 中上健次『奇蹟』 井上ひさし『芝居の面白さ、教えます 井上ひさしの戯曲講座』 神田橋條治『精神科講義』『医学部講義』 グレゴリー・ベイトソン『精神…

ぼくらの哀しき超兵器 - 岩波書店 FROM DJヒロヒト 高橋源一郎 新潮社 2024/02/29 - いもづる読書日記 TO 少女たちの知られざる戦争体験『女の子たち風船爆弾をつくる』小林エリカ | 単行本 - 文藝春秋 昨年唐沢俊一が亡くなり、「と学会」も遠くなりにけりみたいな文章を書こうかと思っていたのだけど、学会は依然として存在するし、当の唐沢は2017年に退会していたようだし、ちょっと企画倒れか。本書はサイエンスライターの著者が古今の超兵器について述べた「科学」連載をまとめたもの。一種の文明論にもなっている。 やはり最終章「ゲンザイバクダン、私たちの現在ー戦争末期の幻の和製原爆」が…

書名 （萌えすぎて）絶対忘れない！ 妄想古文 （14歳の世渡り術） [ 三宅 香帆 ]価格: 1562 円楽天で詳細を見る 三宅香帆『（萌えすぎて）絶対忘れない！妄想古文』 目次 第１章 百合が生んだ日本一有名なエッセイー枕草子 第２章 天才作家の仕事、恋愛、シスターフッドー源氏物語１ 第３章 男女だけじゃない！百合もＢＬもありのハーレム絵巻ー源氏物語２ 第４章 無限カップリング天作と主従モノー伊勢物語・落窪物語 第５章 二次元に恋して、二次創作に励んでー更級日記・とりかへばや物語 第６章 古文イチ妄想捗る！歌の外にある関係性ー万葉集 第７章 どう編む？人間ドラマ渦巻く歌集制作現場ー古今和歌集…

今日は雪にならず、氷雨の降る寒い日になった。年の暮れに、ぼくの奥歯にかぶせてあった金属が外れてしまい、お正月は歯科医も休みで、今日、やっと行ってきた。医師のH さんは、10年ほど前、行政の問題を糾す市民活動を一緒に行った仲間だ。実に誠実な人で、行動力がすごい。本職以外に、農林業、スキー、市民運動もやってきたタフなひとである。。 治療を終えて帰宅したら、里中満智子さんからメールがとどいていた。先日、高橋源一郎さんの「飛ぶ教室」で里中さんが源ちゃんと対談していたから、それを聴いたぼくが、里中さんに、ぼくと妻の感想をメールで送ったら、里中さんは、なつかしい「素の満智子さん」になって、返事を送ってきて…

朝。 0745起床。さて、そろそろ。 午前中。 よく晴れる。夜から雨の予報らしいよ。 引っこもる。 午後。 すこししごとしてから散歩。 良く晴れて、少し寒いけどここちよい。 え？帰り？ まだだ、まだ終わらんよ！ 夕方。 今日も数歩進みました。 今年は北海道ハムフェアですね！ オレ、デジタルオーディオに目覚めたんだ！ 物持ちが予想外に良かった。 夜。 「カルチャーラジオ 日曜カルチャー」は本日新シリーズ。高橋源一郎センセが、作家視点というか無神論者視点で歎異抄を熱く解説。 雨音がする。雪ではない、雨だ。

2024年に読んだ本は、247冊でした。 投資・FIRE系 発達障害ライフハック系 手帳・ノート系 の本をよく読みました。 001.ガラム・マサラ！ [ ラーフル・ライナ ] 002.子どもが育つ魔法の言葉 （PHP文庫） [ ドロシー・ロー・ノルト ] 003.リスペクト R・E・S・P・E・C・T [ ブレイディみかこ ] 004.サクラサク、サクラチル [ 辻堂ゆめ ] 005.疲れた人に夜食を届ける出前店 [ 中山有香里 ] 006.未来を一緒につくる！ファイナンシャル・プランニング技能士 [ 柳澤美由紀 ] 007.照子と瑠衣 [ 井上荒野 ] 008.#住んだら手帳 [ CHINT…

『家裁調査官・庵原かのん／乃南アサ』『わたしのいないテーブルで／丸山正樹』『さよなら広告さよならニッポン 天野祐吉対話集』『文豪たちが書いた笑う名作短編集』『石油ポンプの女／立川談四楼』『ウイスキーアンドシネマ 琥珀色の名優たち／武部好伸』『おやっさん／六代目笑福亭松喬』7冊と『世界4月号』『前衛4月号』です。 本の紹介もなるべく早くと思っていますが、なかなか難しいです。本を読んだり映画を見ているとブログを書く時間が取れないのです。でもまあ、雑誌の記事などは時事的なものもあるので、あまり遅れないように簡単に書く本は簡単にします。 『家裁調査官・庵原かのん／乃南アサ』 北九州の家庭裁判所の調査官…

2024年の振り返りをします． 今年，はてなブログを他に一つも書いていない... 引っ越し 研究関連 競プロ DDR 麻雀 その他 今年読んだ面白かった本 最後に 引っ越し 6年くらい住んでいた横浜・金沢文庫から東京・世田谷に引っ越しました． 主な理由は（随分前ですが）リモートワークメインになったため金沢文庫に住む意味がなくなったこと，東京で遊ぶことが多いので東京に住んだ方が便利ということです． 世田谷を選んだ理由は特になくて，東京ならどこでも良かったのですが，住んでみると下町感がありつつ交通の便が良くてとても気に入っています． 金沢文庫も歴史の香りと可愛い称名寺の猫，野毛へのアクセスの良さが…

なんとなく「ニーバーの祈り」にも似ているとしても それは当然でオレの脳にはそれの記憶もあるし それにいたく同感しているからである オレが思うにオレの理想みたいなのはたぶん エリック・ホッファーみたいなかんじのところにあり 最終的に女性とか若い人間と過ごしているが それまで放浪とその日労働（沖となく「ニーバーの祈り」にも似ているとしても それは当然でオレの脳にはそれの記憶もあるし それにいたく同感しているからである オレが思うにオレの理想みたいなのはたぶん エリック・ホッファーみたいなかんじのところにあり 最終的に女性とか若い人間と過ごしているが それまで放浪とその日労働（沖仲仕・おきなかし）で…

自著解説をしてしまう橋本氏だがこの対談集でも（注・オレが読んでいるのはその後出された増補版の中公文庫です）冒頭に解説をしている もう自分のことと自分が周囲からどう評価されているのかを知っている橋本氏 であるが「まるで他人になったかのように」自著解説ができるのであるつまり他人化してである そのことを指摘している（自分でもわかっている）のが高橋源一郎だが 高橋は橋本が化け物であることを知ってるわけだが ／／ 橋本が自分でわかっているようにあらゆる他の分野（小説以外の分野）に 橋本が手（文）を出したときに それが「門外漢からの新しい新鮮な視点」であるとされ 「本質的なブレイクスルー」にならなかったの…

半年に一度の一時帰国では本をまとめて仕入れてくる。これを半年かけて読んで、その間に並行して次のクールで読みたい本を探す。冬の一時帰国で楽しみにしていた１つが、この「バリ山行」で、とにかく気になっていた。 まず作者の松永K三蔵。名前が不穏である。タイトルのバリ山行。オビのコピーには「バリの達人と危険な道行き」まったく意味がわからない。インドネシアのバリかな、それともギャル用語で「バリ熱い～」みたいな使い方かな。作者名もストリート感あるし。そう思えば、オビのコピーも韻を踏んでいる。 さらに装丁がカッコ良い。緑のカモフラージュに赤いラインが刻まれており、どこかグラフィティっぽく見えて、そこにK三蔵と…

毎年最後の更新は、2024年に印象的だったエンタメを振り返ります。 今年はゲームに加えて、本やドラマ･映画･音楽もまとめに加えました。 2024年に私がプレイしたゲーム、見た作品なので、それ以前の発売の物も含まれます。 ゲームハード表記は私がプレイした機種となります。 ゲームの感想はプレイ当時のもので、アップデート等により現在のバージョンとは内容などが違うかもしれません。ネタバレ等もあります。あしからず。 Series X『龍が如く8』 長らく続いているシリーズですが、本作はこのシリーズの到達点でしょう。 今回はハワイに舞台を移した一行。そのマップの作り込みやベースとなるRPG部分だけでも凄い…