こころの時代というテレビ番組で、医師で僧侶のかたのことを取り上げていた。ALSの患者さん500人以上の見取りをされてきたそうだ。ご本人は、医師としては「連戦連敗だった」とふりかえり、僧侶としては、「死者から教わることが多い」、とおっしゃっていた。この番組を見ていてすぐに連想したのが、恩師の高橋巖先生が日ごろよく語られていた言葉、「わたしだからあなた、あなただからわたし」である。何かにつけ、繰り返し思い出す。はじめてこの言葉を聞いたとき、不思議な感覚をおぼえた。ふつうには、意味が通じないからである。私がいるからあなたは生きられる、とか、あなたのおかげで私がある、といった、通常思い浮かぶ意味ではな…