あなたの見るところ、こっち、こっち、という感じで顔の両サイドを手でやさしく押さえられ、ぐるっと視界を向け直されたその方向は内。そうそう、目線は自分の内に向けなきゃねって、内なるガイドに促されたようだ。 えー、私いつもそうしてるよー、なんて言い訳は無駄ってわけで。全部は見てないでしょ、ほら、ここ、と、私の「恐れ領域」にライトを当てられる。やめてやめて、そこだけは、まだ見たくない。その領域にはまだ蓋を開けたくないものがあるのー! すると、内なるガイドに静かに問われる。では、あなたは自分の能力を一部制限する形で使うことになりますよ。今後もそうしていきたいですか?お選びなさい。 ……はい。これは劇のよ…