日本社会の問題点は「労働法を学ぶ機会が無い」ことにある。労働基準法をはじめとする労働法を知らないまま就職するため、周囲の目を気にして上司のパワハラやセクハラに耐え忍び、ノルマが達成できずに残業するのは自分の能力が低いせいだと自分を責め、そして残業代の計算ができないから、残業代すら正しく支払われない。 日本人が総じて貧しいのは労働者の生産性が低いからではなく、労働者の権利意識が低いからである。日本人のほとんどは社員100人以下の中小企業やベンチャー企業で働くことになる。これらの企業は大企業と比較してコンプライアンスや法令遵守意識が低く、経営者も労働法に疎いため、知ってか知らずか労働者を搾取しがち…