うちのリビングの窓から見える隣のお庭。そこには、ずっと犬がいました。 子どもたちも、朝ごはんを食べながら「今日もいたね」「あ、こっち見た!」なんて言って、よく観察していて。 私も、洗濯物を干すついでに「元気〜?」なんて話しかけてみたりしていました。 もちろん返事はないんだけど、それでも、そこに“いる”というだけで、なんだか安心感があった。 存在感が大きい、というよりは、静かにそこにいてくれるだけで心が和らぐ、そんなわんちゃんでした。 でも、いつからだったか、姿が見えない日が続くようになっていて。 「あれ?最近見ないねぇ」なんて子どもたちとも話していたのに、それ以上気にかけることもなく。 ある日…