朝は、コーヒーメーカーのスイッチを押すところから始まります。前の晩に粉と水をセットしておけば、あとはボタンひとつ。ポコポコと沸き立つ音と、立ちのぼる香りが、まだ静かな部屋にじんわりと広がっていきます。 特別なこだわりがあるわけじゃありません。ハンドドリップでもなければ、シングルオリジンの豆を挽いたりもしない。でもこの1杯があることで、ふっと気持ちがほぐれて、「今日も始まるな」と思えるのです。 顔を洗って、髪を整えて、服を選ぶ。窓を少しだけ開けて風を通したり、静かなラジオを流してみたり。気分にあわせて、毎朝の空気を自分なりに整えていきます。 コーヒーは、そのまま飲むこともあれば、アーモンドミルク…