浅草から複線(北千住〜北越谷は複々線)で延びてきた伊勢崎線は、館林から三叉の単線に分かれる。今週はネプチューンの槍の右の穂先、1番線の2両編成に乗車して佐野線を旅する。 お伽噺「分福茶釜」の舞台茂林寺があるから、駅前ではたぬきが迎えてくれる。母さん狸が団扇を持っているのは、この町が熊谷の向こうを張るほど暑い所だからか。 渡瀬川を渡ると、2両編成は一面の田圃地帯を走って行く。JR両毛線を越えるために、ずいぶん無理筋な半円を描いて、佐野駅までは概ね15分。 佐野駅はJR線と並んだコンパクトな橋上駅、駅前の噴水におしどりの夫婦が羽を休める。両線の乗換客でごった返しているのは、2つ隣駅のフラワーパーク…