今回はちょっと専門的なテーマをなるべくわかりやすくお話しします。テーマは「頸髄症とその手術後の回復過程」。頸髄症は、首の脊髄(神経の大事な通り道)が圧迫される病気です。 この圧迫によって腕や手に力が入らなかったり、動きがぎこちなくなる症状が出ます。今回は論文をベースに、手術前から術後3ヶ月まで、どのように回復していくのかを追った研究について、お伝えしていきます。 そもそもどうやって研究したの? 研究対象になったのは、頸髄症の診断を受け、手術を行い、術後3ヶ月間追跡できた49人の患者さんたち。この患者さんたちは、手や指の細かい動きに支障があって、その改善が見込めるかどうかを調べました。年齢の平均…