第8回 葛の葉さん(東方手書き作者) インタビュゥ編


【くずのは】
東方手書き作者。熊本県在住。
2008年11月29日、『[東方]つちぐもとはしひめ 紅の1』を投稿し、ニコニコデビュー。その後も、一貫として当シリーズを制作。幻想郷で巻き起こる異変に、密かに首を突っ込んでいた地底の妖怪達の珍道中を描く。
強烈なボケキャラとして君臨するヤマメや、嫉妬よりツッコミのほうが上手くなりつつあるパルスィ、一行のブレーンとして暗躍するキスメに、ヤマメを師匠として慕う空など、他に類を見ないキャラクタ付けが特徴的なシリーズであり、休む暇なく繰り広げられる軽妙な掛け合いにはファンも多い。今のところ、紅、外、妖、永、花、風、地、星までのおはなしが完結済み。現在、次なる新作を日々制作中!
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もっとこいつらの活躍が見たい!って自分でも思うようになるんですよね。

なお、今回のインタビューは特別編! 主に作品制作や葛の葉さん自身のお話を伺う『インタビュゥ編』と、『つちぐもとはしひめ』のシリーズを振り返りながら裏話を語って頂く『コメンタリィ編』の二部構成でお送りします!
コメンタリィ編はこちら

きっかけとうらばなし


──というわけで東方見聞録第8回。今回は、つちぐもとはしひめの作者、葛の葉さんにお越し頂きました。よろしくおねがいします。

葛の葉:よろしくおねがいします。


──私自身つちぐもとはしひめは凄く好きな作品なので今回はすごく嬉しいです。

葛の葉:え?


──え?ってなんですか(笑)。
葛の葉:ハハハハ。まァいいじゃないの!


──今まで話を聞いてきた方は、中編作品や一話完結の連作、PV動画を制作されている方が多かったので、一貫して同じ長編のシリーズを作り続けている方は、当サイトでは葛の葉さんが初めてですね。

葛の葉:そう…なるんですかね? 私はずっとつちぐもとはしひめなので。


──今回のために、また最初から一気に見通しましたが、やはり何度見ても笑ってしまいます。
葛の葉:実は私も思い出すために昨日同じ事をしたんですが。


──ほお。
葛の葉:無理でした。嫌な汗がでるでるでる(笑)。


──(笑)。
葛の葉:でもがんばって見たのでいかなる質問にも答えられるよう頑張ります。


──投稿されたのが2008年11月29日、ともう2年以上も投稿を続けられているわけですが、動画を投稿しようとしたきっかけはなんでしたか?

葛の葉:実は当時仕事をクビになったばかりでして(笑)。貯めたお金で自動車学校には通っていたんですが、それ以外の時間は毎日暇で暇で仕方なかったので、なぐさみに普通の紙切れに東方の絵を描いて友達に見せたら、思いがけず評判が良く。それで作ってみようかなと思い立ちまして。


──作品はそれまで作られていなかったんですか?

葛の葉:話作りはまったくやっていないですね。でも絵は、げんきゅーさんのサイフ(噛)……あ、じゃなくて(笑)。


──サイフ? 私のサイフに何をしたんですか!!

葛の葉:まァ何かしてもいいですけど(笑)。サイト(東方見聞録)ですね。サイトを拝見すると、小学生のころから描いている、という方がけっこういらっしゃるじゃないですか。私も友達と一緒に小学生の頃にカービィの漫画を描いたことがありまして。A4くらいの紙を半分に折って、そんなのを描いていたはずです。


──とは言え、そこから継続的に描かれていたわけではない、と。

葛の葉:そうですね。そういう記憶はありますけど、そこからずっとお話を作ったり描いたりはしてないです。絵自体も、はるか昔の図画工作の授業くらいでしか描いたことなかったので。スケッチ大会!とか。


──ちなみに、葛の葉さんの名前の由来は?
葛の葉:パソコンを買った当初にモンスターハンターフロンティアオンライン*1ってゲームを始めたんですけど、RPGとかでもそうなんですけど私そういう名前つけるのがけっこう苦手なんですよ。で、手元にあった妖怪辞典を開きまして、適当なページを開いたら載っていたのが葛の葉*2だったので、そこから。


──東方を知ったのはいつくらいですか?

葛の葉:正確な時期じゃないんですけど、はじめて見たのは友人が家でプレイしていた妖々夢なんですね。それが初東方。ああなんかシューティングゲームやってるなーとそのときは思ってて。動画を制作する1,2年前ですかね。


──地霊殿が出てから3ヶ月くらい経ってから『つちぐもとはしひめ』を投稿されているんですね。タイトルはどこから来たんですか?
葛の葉:東方でよくあるのは、「東方○○○」みたいな感じで原作の法則にのっとったのですよね? そういうのは上手い人に任せるとして(笑)。謙遜じゃないですけど、紅編のクオリティって酷いじゃないですか。自分で今日見返してて脇汗でましたもん。


──いや、マウスとペイントで描かれてるわけですし。

葛の葉:いやーでもマウスペイントで上手い人とかいますし…。まァ、そんなわけで東方なんとかかんとか、みたいなタイトルは付けづらかったというか…。で、話は変わるんですけど、当時よく見てたアニメに『狼と香辛料*3ってのがあったんですね。



──はいはい。BGMにもよく使われてますね。

葛の葉:これがタイトルの元ですね。だから最初は『土蜘蛛と橋姫』と漢字表記にしようかとも思ったんですが、自分がやろうと思っている内容と比べるとちょっと固いかなとも思ったので、全部ひらがなにして、ちょっと可愛らしくして。


──なるほど。

葛の葉:で、話の基本は地霊殿の連中が地上の出来事に首をつっこむ、っていう方式なんですけど、実はこれには元ネタがありまして。MMR*4ってご存じです?


──はい。キバヤシ*5さんが有名ですよね。
葛の葉:それをあるとき友人に教えられまして。あれって要するに、ミステリーに勝手に首を突っ込むっていうスタンスの漫画ですよね。


──そうですね。頼んでもいないのに。

葛の葉:そうそう(笑)。それが『つちぐもとはしひめ』の本当の元の元ですね。地底にいるから事情を知らないんで、異変を目撃して勝手に首を突っ込んでは勝手に納得して引き上げていくという。あともうひとつ元ネタついでで、私の高校からの友人に、東方にまったく興味ないって人がいるんですね。そいつにも楽しんで貰いたい、っていうのが最初にあったんですよ。で、東方のメインである異変のストーリーを、事情を知らない地底の連中と一緒に知っていく、という形にしたかったのもありますね。


──なるほど。

葛の葉:だからタイトル案も『幻想郷ミステリールポルタージュ GMR』みたいなのを考えたりしたんですよ。…まァ没でしたけどね。あざとすぎ(笑)。


──紅編は他の作品と比べるとけっこう短く終わってますね。

葛の葉:今が長すぎるのかなァとも思ったりもしますけどね。7分って動画としてちょっと長いですかね?


──いや長編作品としては充分短いと思います。個人的には凄く見やすいです。

葛の葉:私が使っているのはニコニコムービーメーカーなんですけど、あれは10分まで動画を作れるはずなんですけど、何故か10分いっぱいつめこむとアップロード上限うえええええ!って言われるんですよ。そのたび毎回出直しますよ(笑)。


──なんという枷…。

葛の葉:本当は一つのセリフ事に1コマ使いたいんですけど、そんな風に言われるので、何個もセリフを同じコマにいれちゃう。セリフをいっぱいいれると絵が隠れちゃうのでそれも勿体なく思ったりもするんですけどね…大したことない癖に何を言ってるんだコイツは!

しゅじんこうとこんび


──地霊殿の序盤ボス、黒谷ヤマメ水橋パルスィ。意外とコンビとしてはあまり見かけない組み合わせですが、この二人を主役に据えたのは何かあったんですか?
葛の葉:弱そうだったからですね。ステージ順に強さは依存しないのが東方だと聞くんですが、それでもヤマメとパルスィはそんなに強そうな外見には見えませんでしたからね。この話をやるにあたって、強いキャラクターには任せられないだろうと思っていたので。地底に封じられてる建前がありますし。


──1、2ボスくらいなら地上でこっそり暴れてもそんなに問題ないだろうと。

葛の葉:実は最初はヤマメ、パルスィと、後一人勇儀を主役におくつもりだったんです。でも、地霊殿編の一番最後にちょろっと描いていたと思うんですけど、鬼って強いんですよね。そんな存在が地上でうろちょろするのは難しいかなぁと思ったのでやめました。


──あまりにパワーバランスを狂わすようなキャラが出てくると大事(おおごと)になってしまいますもんね。
葛の葉:「土蜘蛛って強い妖怪じゃん」っていうコメントも見かけるんですけど、当時は1,2ボスという見方で考えていたので…。序盤に出てくる程度の実力の妖怪なら、多少外に出てもおとがめはないだろうと思ったんです。あと、地霊殿そのものとあんまり関係のない二人、っていうのもありますけどね。まぁ本編では地霊殿本部よりぜんぜん偉そうにしてますけど(笑)。


──さとり様は、一応この二人の上司にあたるんですか?

葛の葉:ですね。正式に呼ぶときはちゃんと「さとりさん」と呼ぶことにはなってます。まぁそんな場面はほとんどないですけど。お前とかコイツとか。


──口を開けるたびにいやらしい顔って言ってる気もしますけども(笑)。

葛の葉:まぁ今でもちゃんと言ってるときは言ってるはずです(笑)。



──紅編は以降のシリーズと比べるとプロトタイプ版という感じですよね。後に繋がるようなキャラの性格も出てませんし。

葛の葉:そうですね。自分で見返して一番気持ち悪かったのは、ヤマメとパルスィが仲良いところです(笑)。なにこれ気持ち悪っ!って(笑)。


──紅編では理由もなくコンビな感じで仲良いですよね(笑)。

葛の葉:で、気持ち悪っ!って思った後に冷静になって、あれ、俺も病気? 俺も被害者?と我に返りました。別におかしくないだろこんな二人でも本来は!


──自分が作ったキャラなのに自分自身にも変な影響与えちゃってるんですね(笑)。

葛の葉:コメントとかで良くいただくのは、「このヤマメがデフォになった」っていう奴ですね。それを見るたびに、あぁここにも被害者が…と(笑)。


──それはデフォになりますよ(笑)。パルスィは妬ましキャラ、って感じでみんな大体キャラ付けが固まってると思うんですが、ヤマメはそういう共通イメージがあまりないですし…。ネタに出来るのは地底の人気者、発言くらいで。

葛の葉:そうですね。アイドル(笑)みたいなやつですよね。


──だからこのヤマメさんのこわれっぷりは凄いなぁと初めて見たとき感心しました(笑)。

葛の葉:でも、元々ヤマメって結構わけわかんないんですよ。「地底のお祭りが目当てなのね」って言うセリフがありますけど、実際に街まで降りていっても全然賑わってないし(笑)。


──確かに、どちらかというと粛々した感じですよね(笑)。灯りがついていますけど閑散としていますし。ヤマメは原作では人気者、ということになっていますけど、どうなんでしょう、人気物なんですかビャマメさんは。

葛の葉:自分が描いている感じですと、口が悪いしすぐ手を出すし、やることむちゃくちゃなんですけど、でも結局みんな相手してあげてるんですよね。


──こち亀*6両さん的な。

葛の葉:おお、それ良い感じの例えですね。横の2ボスもなんだかんだで毎回着いていきますからね。


──黙っていれば美人と言われそうなランキングという自称も印象的ですよね(笑)。

葛の葉:最終目的というか、最初の目的というか、なんですけど。この発言を現実にしたいってのがあったんですよね。可愛い絵を実際に描けるようになって、本当に黙ってればヤマメは美人だなーと思われそうなキャラにしていきたいと言うか。


──実際その通りになりましたよね。たまにふっと可愛いときありますもの。

葛の葉:そうなりましたかね(笑)。


──ヤマメもそうですけど、キスメの壊れっぷりも凄いですよね。

葛の葉:ヤマメより酷いことになってると思います(笑)。


──原作にセリフがないだけ、ヤマメよりはキャラは自由だとは思うんですけど、結構ロリキャラとして扱われがちですよね。

葛の葉:実際はそうなんだろうなぁと思いますね。


──回を重ねる事にカリスマと頭脳としての役割に磨きが掛かっていきますよね。

葛の葉:原作の設定だと、「恥ずかしがり屋」っていうのがあるので、たぶんそれを守ろうとしてるんだと思うんですよ最初の方は。でも外の時点ではもうあきらめてますよね(笑)。内気キャラは動かし辛いというか…私には無理だなと思いました。何も言えずに頬を赤らめちゃう、みたいな。可愛い!でも自分にはできない…。今は言われると嬉しいんですけど、昔はこんな可愛い顔描けないよ!っていうのもありましたし。マウスで、左利きなのに右手で描いてましたし(笑)。


──キスメはこの面子の中でも謎の多いキャラクターですよね。桶をつなげられる能力だったり、人気投票の結果を知っていたり。

葛の葉:ああもう人気投票のやつは恥ずかしいです。やだやだこんなの(笑)。ほんとなんでやっちゃたんだろうと思います(笑)。今はもうあんなのできないですね絶対。恥ずかしくて。たまに病気こじらせますけど、例の。まだ心は少年なので!


──桶つなぎは紫を彷彿とさせますし、パルスィからは結界の外に出たことがあるのかと尋ねられたりしてますし、意味深に考えてる人もいると思います。

葛の葉:風以前の話は忘れて欲しいなァ。キスメは最初のほうは完全に無表情にしようと思っていたんですけどね…妖編では笑顔も描いてるし。笑顔といえばパルスィって全然笑ってないんですよ。


──そうですよね、基本的に怒ってたり呆れてたりあきらめてたりですよね。
葛の葉:そうそう(笑)。


──いつか笑える日が来るといいですね…。
葛の葉:(笑)。


かんがえかたとつくりかた


──動画はどのように作られているんでしょうか?

葛の葉:紅の頃は絵コンテを作ってますね。学生時代に買って余ってたノートの切れっ端を…もったいなくてたまってるんですけど、これを黒歴史ノートに使ってますね。これをひもとけば…どうやら妖編までやってますね。永編なんかは基本的に行き当たりばったりでした(笑)。


──現在はどんな風に話を構成されているんでしょう。
葛の葉:今は大体のコマ割を考えて、ノートに1コマずつ書いてます。でも思いついた場面をコマ割にしてるので、今回(星編)はそれをまとめるのに悪戦苦闘中です*7


──最初から最後まで全部練ってから作られてるわけではないと。
葛の葉:完全につなげて描くのが理想なんですけど、今回はなんか苦労してて…これはもうあれかな、いよいよネタ切れですかね!


──作品内には色んなギャグが出てきますけど、こういうのはどうやって思いつくんですか?
葛の葉:TVを見ながら考えることが多いです。家にいるときは必ずTVはついてますからね。それを見ながら面白かったのをネタにしたりとか。ボケの部分に関しては頭の中に思いついたものをぽんぽん加えていく感じですけど、ツッコミのほうが考えていて面白いですね。


──ツッコミのほうがですか。
葛の葉:ツッコミを言わせるためにそのボケを考えるっていうのもありますし。使いたいツッコミで言えば、みつどもえ*8の「雌豚」とかも一度使いたいんですけど未だに使えてないなァ(笑)。よく悪口は並べてますけど、ブスって単語はまだ使ってないんですよね。ブスって表現が面白くないっていうか、見も蓋もないというか。使ってしまうと終わってしまう感じがするんですよね。同じようにあんまり使いたくないのは、「何言ってるかわからない」ってツッコミ。直接的な悪口はあんまり言わせないようにしてますね。


──確かに繋げようのないツッコミという感じですね。
葛の葉:そんな風に、以前はツッコミ主体で考えていたんですけど、最近はボケ主体のほうが多くなってきてて…ちょっと悪い傾向かなァと思ってます。見返してるときに思いましたが、紅編とか、この頃の勢いのあるセリフはもう作れない気がしますねー。それが良いことでもあるし、ちょっと寂しいところでもあります。含蓄のある話も好きなんですけど、何も考えることなく笑えるって話も好きなんですよね。だからこのときの話は、考えるだけ馬鹿らしいことをやってる感じが出てていいかなァと思います。今はどうか?って言われると実践できてないかな…。今やってる星蓮船の連中は大体真面目だからってのもありそうですけどね。これは修正が必要だな…。ギャグ神様が降りてこないかなァ…。


──確かに初期の頃と比べると落ち着いている感じはしますね。地編がシリアスだったので特にそういう気もします。
葛の葉:悪い癖があるんですけど、風編の大体の話を練って、PCで実際に描き始めますよね。で、それをやっている最中なのに、頭の中はもう次の地編のことばっかり考えちゃってるんですよ。まだ風編の話を最後まで考えてないのに。


──なるほど(笑)。

葛の葉:今は星編をやってるわけですけど、まだ最後のオチを考えてないくせに、頭ん中は「これ終わったら何しよう」ばっかりです(笑)。



──使っているツールはなんですか?
葛の葉:bombooのペンタブで、ソフトはpixia*9を使っていますね。ずっと使っているのでペンタブの表面が小学校の机みたいに跡がつきはじめてますね…。


──画力もすごい勢いで上がっておられますが。
葛の葉:いや、最初に見せたのがあまりにもアレだったのでその後に見せたのがマシに見えるだけですよ。辛いモノ食べた後だと大したことなくても甘く感じたりとか。


──絵の練習はされてるんですか?
葛の葉:星編ではキスメの上着とか空はマントにくるまったらどうなるかとかを、デッサン講座を参考に描いてみたりはしましたけど、練習は基本的にしてないです。


──設定画は作ってあるんですね。
葛の葉:一応、ここはどういう色になっているとかそういうのは描いてますけど。練習らしいことはしていないですね。

どくしょとしゅみ


──お話を伺ってると、葛の葉さんは結構本を読まれているように思うのですが。
葛の葉:いや、そんな大した量は読んでないですね。何度も同じモノを読んでます。小説は京極夏彦*10と、(本棚を眺めながら)あとは『学園キノ*11が本棚に。それと最近買った『雑魚神様』*12と…あ、『ドグラマグラ*13があった。


──またボン!としたものが来ましたね(笑)。

葛の葉:自分の頭では難解を極めました。あとは坂東眞砂子*14の『死国*15もありますね。映画の曲が良いんですよねェ米良美一*16さんなんですけど。地方の伝説とかを元にした小説なんですね。


──地方の伝説とか風習がお好きなんですね。京極さんのもそういうのが多いですし。
葛の葉:うーんまァそうですねェ。読んだら頭が良くなった気がするので(笑)。でもガチな人ほどじゃないんですけど。スクナビコナさん*17とか。


──スクナビコナさんはそう言う話お詳しいですからねー。ちなみに『つちぐもとはしひめ』の大ファンでもあって。

葛の葉:本当ありがたいですよ。大百科に絵を描かれてたときは変な声でましたし(笑)。絵もそうですけど、大百科も充実しててありがたいですね。


──民俗学とかもお好きなんですか?

葛の葉:まァ好きなんですけど、うわべだけをざらーっとさらってる感じなだけな気はしますね。神社の写真を集めたり、あと絵馬を集めたりしてます。


──絵馬集めですか。それはもう趣味みたいな感じで?

葛の葉:ですね。でも絵馬って探してみるとこれが意外に売ってなかったりするんですよ。近所の神社は大体回っちゃってるしで、ちょっと滞ってますね。やっぱり正月くらいじゃないとなかなか行く機会もないですし…絵馬持ち帰るって言うと、同行した友人に変な顔されたりするんですけどね(笑)。そのたび、るせー!と。
この間は、東京に行ってる友人に諏訪大社*18の絵馬を買ってきて貰ったりしました。1000円のやつ。高っ!っていう。鳥居とか神社の絵が描いてある絵馬も多いです。諏訪大社のには龍が描いてあったりしました。形も五角形のが多いんですが、屋根付きとか、ハートや丸形のもあるらしいと聞いてます。被っててもつい買っちゃうので、もう病気のようなモノなんですが(笑)。


──そういえば今日たまたま伏見稲荷大社*19に行ったんですが、あそこの絵馬は狐の顔の形してるんですよ

葛の葉:一度行きたいです。山にあるんですよね?


──そうです。参拝するのに全行程二時間はかかるっていう看板があって(笑)。参拝道の山道にそば屋とかあるんですよ。狐がやってそうな。

葛の葉:一度行かねばなるまい…!


──その趣味はいつくらいからはじめたんですか?

葛の葉:一昨年くらいからですね。ゴールデンウィークに夜行列車で伊勢に行ったことがありまして。でもあそこには絵馬売ってなかったんですよ(笑)。で帰りに見つけた猿田彦神社*20に寄りまして、そこで買いました。神社の中に田んぼがあるところで、すげー!って驚きましたね。あ、げんきゅーさん有徳稲荷神社*21ってご存じです?


──いえ、存じ上げないです。

葛の葉:佐賀にある神社なんですけどね。山の上にあるんですけど景色が良くて、カメラを持ってこなかったのが悔やまれるような光景でしたね。


──公式サイトを見ましたが綺麗な場所…というか有名な神社なんですね。お恥ずかしい…。その他の趣味として、漫画は読まれますか?

葛の葉:多いですね。『みつどもえ』とか、『スクライド*22とかを最近集めてますね。あとは『みなみけ*23とか『生徒会役員共*24とか。『クロマティ高校*25も好きですし、あとは『ゲノム』*26ですね。持ってるのが新ゲノムだけなんですけど。以前古い方のやつも売られてたことがあって、そのときに買っておけばよかったのに見送ったモノだから!! 今でも悔やまれます。


──『ゲノム』と『海皇紀*27のネタは動画内でもよく指摘されてますよね。

葛の葉:最近はそれに、『学園革命伝ミツルギ*28も混ざってきてます(笑)。ジャンプも昔は読んでたんですけど、『もて王』*29が終わった辺りで購読しなくなっちゃいましたね(笑)。でも『バスタード』*30だけは今でも待ってます。あと『ジョジョ*31が第4部までありますね。『蟲師*32は6巻までも止まってます。『岸和田博士の科学的愛情』*33は集めるの苦労しました。


──色々読まれてますねやはり。

葛の葉:動画にも色々ネタ入れてますね。ツッコミの仕方についてコメントもらうことがありますけど、『クレヨンしんちゃん*34のみさえはそのままで、『ターちゃん』*35ってよく言われるのはむしろ『狂四郎2030』*36を意識して描いてますね。あれが好きだったので。あと逆さまになってずっこけたりしてるのは、『スーパーマリオくん*37の影響ですね。
最近はあまり読まなくなっちゃったんですけど。でも最近擬態の新人さんの影響で久々に買ったりしました。


──擬態の新人さん?

葛の葉:やまださん*38ですね。


──ああ、はいはい(笑)。

葛の葉:あの人の動画を見て『ストレンジ・プラス*39を買いまして。面白いです。見習うべき点が多いなぁと思います。



──東方でお好きな動画はなにかありますか?
葛の葉:そうですねー。手書き動画を作り始めのころは色々と見ていたんですけど、最近はちょっと離れていますね。妬ましい!ってなるからなんですけど。イイストーリーを思いつくじゃネエか!ってなるからなんですけど…昔ははんどぅさん*40の作品をよく見ていましたねー。風神録にハマって手書き動画を見始めていた頃はこの人の作品をよく見ていました。あとは誰かなー。幻想入りシリーズも結構見てますね。


──『TRICK』*41上田次郎が幻想入りとかもありますよね。
葛の葉:『TRICK』と言えば一つネタもらってましたね。「私は逃げるという言葉を知らない。と言っても本当に〜」のところ。仲間由紀恵*42も好きでしたけど最近はそれが菅野美穂*43にかわってる気がします。『キイナ』*44とか好きでした。


──好きな東方キャラはなんですか?
葛の葉:ヤマメ!と言いたいところですが…誰が一番かを決めるのは難しいですね。とりあえずヤマメは一番ではない。


──それは確実なんですか。
葛の葉:かといってパルスィじゃないし…フィギュアとか据わりが良いのだとキスメが好きなんですよ。あとは聖とか幽香とか…。まァ嫌いなキャラいませんけどね。


──聖はどこが好きなんですか?
超人なところでしょうか。幽香は強いところ。


──東方以外だとニコニコで見ているものはありますか?
葛の葉:ニコニコ生放送でゲームの配信を見ていたりしますね。全然知らない人の(笑)。キャプションの書き方でいい人そうだなーと思ったものをちょこちょこ見てます。あとはレスリングシリーズ*45の動画は結構見てますね…刻まれてしまうな!


──いや、レスリング好きな人けっこういますし(笑)。インタビューに出てくださったかただとヨエコスキーさん*46とか。
葛の葉:ヨエコスキーさんは私の倉橋ヨエコ好きのきっかけの人ですね。


──おお、そうなんですか。
葛の葉:あの人の『こいしの朝焼け』でガツン!と来ましたね。あたたかくて好きだったんですけど、泣くくらい歌に感動しちゃって。自分泣き虫だなァと思いました(笑)。『オトナ帝国の逆襲』*47とかでもそうですし。


──あれは泣いてしかるべき作品ですよ。
葛の葉:あれのひろしが自分の靴下の臭いをかいで元に戻るシーンで、毎回しくしく泣いちゃいますね。私も将来こういうことできるのかな…。


──私はタワーを昇るしんちゃんのシーンで鳥肌たちますね。音楽も素晴らしいし。

葛の葉:映画と言えば、最近は『相棒シリーズ*48 鑑識・米沢守*49の事件簿』を見ましたね。


──ヨエコさんの曲だとどれがお好きですか?
葛の葉:『朝焼け』もそうですし、『楯』、それから『ヒバリ』って曲が好きですね。

もくひょうとこころがけ


──作品を作るモチベーションとかありますか?
葛の葉:モチベですか。うん、描きたくないときには描かないってことですよね。やっぱり義務になっちゃあダメですよね。趣味としてやりたいときにやるっていうのが一番だと思います。もう一つは、キャラクターを好きになるということだと思います。そうすると、もっとこいつらの活躍が見たい!って自分でも思うようになるんですよね。そうしたらしめたもんですよ(笑)。どんどん進んでいきますね。自分で自分のキャラクターの活躍を、もっと見たいと思うようになることです。


──葛の葉さんは結構コンスタントに制作されてますよね。
葛の葉:まァ今んところは…。最初紙に鉛筆でネタを書いてるんですけど、これも結構好きになってきましたね。鉛筆削りがないのでカッターで削ってますけど。


──一つの作品を作るのにどれくらいの時間がかかりますか?
葛の葉:ひとつやっぱり一ヶ月くらいかかってるんですけど、今回(星)難産ですね。1,2ヶ月くらいかかってる気がします。


──その分楽しみです。
葛の葉:いや、時間がかかってるっていうのはネタ出しに苦労してるってことなので、あまり期待されないほうが…。日付が空いてるところはよっぽど疲れてるかネタ出しに時間喰ってるのかどっちかなので。


──目標にしている方は?
葛の葉:いない、と言えると思います。
かっこいいことを言わせてもらうと…目標にしてる人がいるってことは、そこまでしかいけないってことですよね。


──KAKKO−E…
葛の葉:…ていうのはやっぱり無しで…。


──あれ(笑)。
葛の葉:『三月精』を目標というか参考にしてますね。最初ああいう絵を描きたくてはじめましたので。かなり初期の段階であきらめましたが(笑)。


──作品を作る上で心がけていることはありますか。
葛の葉:何も考えずに笑えるってところですね。見ている人はもちろん、作っている自分も暗い感じにはしたくないですし…ワハハと笑っておられる(噛)…おわえる(噛)…おわれりゅりゅりゅ(噛)……ワハハと、笑って、おわえれ(噛)…。


──終われる?
葛の葉:そう!それです(笑)。ワハハと笑っておわりゅ(噛)ような


──作品を作りたいと。
葛の葉:ですね(笑)。


──ありがとうございます。それでは、これから創作をするかたにむけてメッセージをお願いします。
葛の葉:んーそうですね…! 自分はこういうシリーズ物をずっと作ってるわけですけど…もしシリーズ物を作るのならば、途中で投げ出さずに、最後までやりきってほしいですね。私も最初の頃下手だのなんだのコメントを受けて、再生数も20,30くらいからのスタートだったんですけど、それでもそれだけの数見てくれている人がいるわけですし、投げ出したら見てくれた人にも「最後までいかなかったなーこの人、再生数あまり伸びなかったからかなー」と思われちゃうわけですし…。シリーズ物しか作っていないのでそこしか言えないんですけど、もしシリーズ物を作るなら最後まで、ということですかね…。


──ありがとうございます。
葛の葉:なんかすいません(笑)。しかし今年で三年目ですか…年を取るはずだ…。


──これからも楽しみにしております!お疲れ様でした!


(2011年4月18日、6月2日収録)
(文責・げんきゅー)

インタビューはまだまだ続く!『つちぐもとはしひめ』のシリーズを振り返る、コメンタリィ編はこちら

次回は、『東方外貨取引』『東方店番帳』のNiceTeaさんが登場予定。お楽しみに!

*1:大人気の討伐アクションゲームであるモンスターハンターのオンライン版。Xbox360windows専用ゲーム。モンスターハンター2を元に制作されており、後のシリーズで追加された要素やインターネットを利用した機能が搭載されている

*2:妖怪狐。狩人から生き肝を取られそうになっていたところを助けて貰ったお礼に、助けてくれた男の怪我の看病をしたとされる美しい白狐。いつしか恋仲となった二人が子供まで授かってしまうが、その子供こそが後に陰陽師となる安倍晴明だったということである

*3:ライトノベル作品。作者は支倉凍砂。中世ヨーロッパの雰囲気を思わせる架空の世界で、行商人を営む青年ロレンスと、豊作の神である少女・賢狼ホロの旅を描くファンタジー小説ライトノベルでおなじみのファンタジー世界を舞台にしていながら、剣や魔法の戦いではなく、商人同士の商いのやりとりを描いた経済的な要素が強い作品。

*4:漫画作品。作画は石垣ゆうきキバヤシ率いるマガジンミステリールポタージュが、世界に潜む様々な超常現象・謎・陰謀に激しく迫っていくSFミステリー作品。突飛な推測、逸脱した超展開、強引な結論を次々繰り出し、何も知らない当時の子供達に数多くの恐怖を与えた。「〜だったんだよ!」「な、なんだってー!!」のやりとりは有名

*5:MMRの隊長。IQ170の天才であり、ノストラダムスの解釈に精通している超常現象の専門家。数々の「人類は滅亡する!」宣言で子供達を怯えさせた張本人。ちなみにモデルはマガジンの元編集者であり、『金田一少年の事件簿』『神の雫』『BLODDY MONDY』などの原作者である樹林伸

*6:漫画作品。作者は秋元治。金にがめつくいじきたない、でも人情味溢れる下町の警官・両さんこと両津勘吉と周囲の人々の、賑やかな日常を描くコメディ漫画。30年を超えて連載を続けており、ジャンプの連載記録を現在進行形で更新している

*7:収録当時は星のストーリーを制作中だった

*8:漫画作品。作者は桜井のりお。小学6年生の日本一似てない三つ子・丸井みつば、ふたば、ひとはと周りの人々との賑やかな日常を描いたコメディ作品。

*9:ペイントソフト。フリーウェアであるが、レイヤー機能、マスクプレーン、透明色プレーンなど各種機能をちゃんと内蔵している。SAIに比べると手ぶれ補正に癖があったりと使用感はそれなりだが、挙動が軽いことなどもあり、愛用している人も少なくない

*10:小説家。代表作に『姑獲鳥の夏』『百鬼夜行──陰』『巷説百物語』など。造詣の深い妖怪譚を題材に、ある時は推理小説、ある時は探偵小説を描く人気作家。妖怪モノ以外にも、滑稽な馬鹿話を書いたり、SF作品を執筆するなど、作風は幅広い

*11:ライトノベル作品。作者は時雨沢恵一。どこにでもいる普通の女の子・木乃が、学園に頻繁に現れる魔物を倒すべく、謎の美少女ガンファイター・キノに変身して戦いを繰り広げるコメディ小説。登場するキャラクターはすべて筆者の代表作である『キノの旅』からの客演であり、いわゆるセルフパロディ作品となっている

*12:ライトノベル作品。作者は鳥村居子。人に忘れ去られてすっかり久しい引きこもりの神様・おまがみ様の元に一通のはがきが届けられる。お祭りが成功しますように、というはがきに書かれた小さな願いを叶えるため、おまがみ様はお供の八咫烏と共に福岡に向かい…。第2回メガミノベル大賞金賞受賞作品

*13:小説作品。作者は夢野久作。10年以上に渡り構想・執筆が行われた大作であり、入れ子構造にもなった難解な内容から、『虚無への供物』『黒死館殺人事件』と並んで日本三大奇書の一つと称される

*14:小説家。代表作に『死国』『狗神』など。デビュー当時は児童文学が主なジャンルだったが、現在は一般文芸で活動。ホラー小説に分類される作品が多い。『山妣』で第116回直木賞を受賞

*15:小説作品。四国八十八カ所の遍路を、逆向きに辿ることで死者を蘇らせる『逆打ち』なる呪われた儀式を描いたホラー作品。栗山千秋主演で映画化もされた

*16:歌手。裏声や頭声を使って、本来女声のパートである音域を歌い上げる、カウンターテナーの一人。もののけ姫のテーマソング歌唱に抜擢されたことで、広く認知されている。

*17:東方手書き作者。代表作に『妹様は思春期』『夜な夜な夜な』など。デザイン性が高く緻密な絵を描く一方、ギャグからシリアスまで多彩な作風を用いる手書き作者。東方手書き作者同士の様々な企画立ち上げなどにも精力的に動いており、東方亭就活氏が司会を務める『東方手書きショッキング』では「大道具係」としても活動している

*18:長野県の諏訪湖の周囲に存在する神社。全国の諏訪神社の本社であり、日本で最も古い神社の一つ。東方projectとしては、風神録及びそのキャラクタ、八坂神奈子洩矢諏訪子と関連性が深い

*19:京都の神社。全国に存在する稲荷神社の総本営であり、山全体が境内となっている。隙間なく大量の鳥居が設置された千本鳥居などが特に有名

*20:三重県伊勢市にある神社。その名の通り、猿田彦大神と大田命を祭神とする神社であり、猿田彦葦原中国を統治するために地上に降りた神ニニギの先導をした、という言い伝えから交通安全・方位避けの御利益があるとして親しまれる

*21:肥前藩主鍋島直朝公の夫人花山院萬子媛が、稲荷大神の分霊を勧請した稲荷大社。衣食住の守護神として知られ、日本三大稲荷のひとつでもある

*22:アニメ作品。横浜を中心にロストグラウンドと呼ばれる大地が誕生した近未来。この地で生まれた特殊能力者・アルター使いの一人であるカズマの戦いを描く。インタビュー内で話題に上っているのは漫画版であり、作者は『ジャイアントロボ〜地球の燃え尽きる日〜』などで知られる戸田泰成

*23:漫画作品。作者は桜場コハル。南家の3姉妹、ハルカ・カナ・チアキの平凡な日常生活を描いたコメディ作品。「この物語は南家3姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。過度な期待はしないでください。」というコピーが示すとおりの、一癖あるキャラクタたちの淡々としたやりとりが描かれている。

*24:漫画作品。作者は氏家ト全。シモネタ満載といういつも通りな氏家氏の作品であり、重いネタもばっさり言い放つ女の子達に振り回される、桜才学園唯一の男子にして、生徒会副会長・津田タカトシの日常を描くギャグ漫画

*25:漫画作品。作者は野中英次。選りすぐりの不良達が集う東京都立クロマティ高校で繰り広げられる、奇想天外な学園生活を描くギャグ作品。

*26:漫画作品。作者は古賀亮一。生物研究所の助手をつとめるエルフのエルエルが、毎回昆虫のスーツを着ながらそれらの生態を解説しつつ、セクハラまがいのことをされたりなんだりするギャグマンガ。成年誌に連載されているものの内容は純粋なギャグマンガであり、過激な性描写は存在しない

*27:漫画作品。作者は川原正敏。一度人類が滅亡した未来。海上で生活する海の一族の一人、ファン・ガンマ・ビゼンの闘いや対立する国々の謀略劇を描いた海洋活劇

*28:漫画作品。原作・河田雄志、作画・行徒少子化にともなう高校の統廃合が進む昨今、私立波亜怒雲高校を数多くの入学者が殺到する学園にすべく様々な革命を断行する、生徒会長・美剣散々率いる生徒会の珍妙な活躍を描くギャグ作品。少女漫画のような華麗な絵柄と相反する、長文で埋め尽くされたシュールなギャグが特徴的

*29:漫画作品。作者は大亜門。現実と幻想の狭間にある世界・間界からやってきた王子・百手太臓が自らのハーレムを築き上げるべく七転八倒の大騒動を巻き起こすギャグマンガ。シモネタ、及びパロディネタが非常に多い反面、ラブコメとしての要素も強く、現在も男女ともにファンの多い作品

*30:漫画作品。作者は萩原一至。魔法使い・ダーク・シュナイダーと大神官の娘ティア・ノート・ヨーコを主軸に、剣と魔法の世界で繰り広げられる戦いを描くダーク・ファンタジー。少年漫画らしからぬ過激な性描写が特徴。また長きにわたり休載を繰り返しており、現在も不定期に連載中

*31:漫画作品。作者は荒木飛呂彦ジョナサン・ジョースターディオ・ブランドーの、石仮面から始まる100年以上に渡る血の因縁と、運命との闘いを描く大河的作品。ストーリーごとに部が分かれており、2011年5月からは第8部であるジョジョリオンの連載が開始された

*32:漫画作品。作者は漆原友紀。無生物と生物の間に居るモノ、命の形そのものという不思議な存在・蟲が織りなす不思議な出来事を、それらと関わり生きる『蟲師』のギンコの目線から綴った幻想的な物語。

*33:漫画作品。作者はトニーたけざきマッドサイエンティストの岸和田博士とその仲間達が毎度引き起こす大騒動を描くギャグマンガ

*34:漫画作品。作者は臼井儀人。エキセントリックな幼稚園児・野原しんのすけとその家族や友達との愉快な毎日を描いたコメディ作品。下ネタが多い作品であり親から好ましくないという評価を受けている一方、映画などでは家族愛など感動的なテーマを描くことも多く、様々な層に人気のある作品。作者の臼井氏が事故で亡くなった後は、アシスタントを務めたスタッフ達の手によって『新クレヨンしんちゃん』の連載が開始された

*35:漫画作品。作者は徳弘正也。ターザンのパロディ的作品であり、ジャングルの平和を守るターちゃんと妻のヂェーン、動物たちの巻き起こすどたばた劇を描く。シモネタも多いギャグマンガだったが、途中からはシリアスなストーリーも描かれるようになり、格闘漫画としての色も強くなっていった

*36:漫画作品。作者は徳弘正也第三次世界大戦が勃発し、遺伝子の優劣によって人間の価値が定められた近未来。仮想空間の中でユリカという女性と恋に落ち、独裁政府の横行する世界で反逆者として追われながらも、彼女のいる北海道を目指し旅立つ、元軍人狂四郎と相棒バベンスキーの冒険を描くSF漫画。壮大なテーマに挑んだシリアスなストーリーであるものの、要所要所でギャグを忘れない徳弘氏らしさの光る作品

*37:漫画作品。作者は沢田ユキオ。毎度ピーチ姫をさらう大魔王クッパを倒すため、大ボケマリオとルイージヨッシーをはじめとする仲間達が立ち向かうギャグ作品。2010年には20周年を迎えるなど任天堂の公式コミカライズとしてはもっとも長く続いている作品であり、連載当初から変わらぬ絵柄とわかりやすいギャグで現在も人気がある

*38:東方手書き作者。代表作に『賽銭戦士ミコレイム』、あと秋姉妹の動画を色々あげている(本人談)。キャラの配役の絶妙なパロディ、仕事の速さと動画のクオリティのバランスに定評がある。よく、似た名前の新人さんが現れることでも有名

*39:漫画作品。作者は美川べるの。スラム街に事務所を構える美国探偵事務所のメンバーの賑やかな毎日を描くコメディ作品。

*40:東方手書き作者。代表作に『東方発情祭』など。ニコニコ初期から手書き動画を制作している古株の手書き作者さんであり、トレス動画、オリジナルストーリー、PV風などジャンルも幅広い。東北在住者であり、東日本大震災による被害が心配されていたが2011年6月5日に生存報告動画がUPされ、無事が確認された

*41:TVドラマ。主演は仲間由紀恵阿部寛。世界的に有名な奇術師だった父を持つ幸薄のマジシャン・山田奈緒子と、簡単な奇術にもころっと騙されてしまう天才物理学者・上田次郎が、超能力者を騙る犯人達のトリックを暴いていくミステリドラマ。独特の間や小ネタがそこかしこに散りばめられた、シュールかつ妙ちきりんな世界観が特徴

*42:女優。出演作に「ごくせん」「巧妙が辻」など。独特のキャラクターをギャグでもシリアスでも発揮する人気女優

*43:女優、タレント。出演作に「君の手がささやいている」「ちゅらさん」など。浮世離れした、さっぱりとした性格の女性を演じることが多い

*44:TVドラマ。主演は菅野美穂。超常現象のごとき不可能犯罪を捜査する、捜査一課強行犯係の特別犯・春瀬キイナの活躍を描くミステリドラマ。扱う事件は、同局の世界仰天ニュースなどで取り上げられた、事実の事件がベースにされている

*45:屈強な男共が互いの身体をぶつけ合う様を映した芸術作品を用いたMADの総称。ニコニコ動画では隠れファンも意外と多い人気ジャンルでもある

*46:東方手書き作者、同人作家。代表作に『レミリアの卵とじ』『パチュリーも雨』など。名前の通り、倉橋ヨエコの大ファンで、ニコニコでは主に倉橋ヨエコ楽曲と東方を逢わせたPV動画を制作している。「妖夢は私の孫」「メディスンは私の玄孫」の人でもある

*47:映画作品。クレヨンしんちゃんの劇場作品としては9番目。20世紀の懐かしい世界が再現されたテーマパーク20世紀博。初めは家族と共に楽しんでいた大人達だったが、ある日突然子供達を捨て、皆20世紀博から戻ってこなくなってしまった。世界を懐かしい匂いで包み、在りし日の20世紀を復活させようと目論む『イエスタデイ・ワンスモア』の存在を知ったしんちゃんたちは、未来を取り戻すために大人達の元へと向かう! しんちゃん劇場版の名作の一つであり、大人達にもファンが多い感動作

*48:連続ドラマ。主演は水谷豊と寺脇康文及川光博。警視庁に存在する窓際部署である特命係に所属する変人警部・杉下右京亀山薫(シーズン7の中盤より神戸尊)の活躍を描く刑事ドラマ。10年以上も続いている人気シリーズであり、スピンオフも含め3度劇場化もされている

*49:相棒シリーズの登場人物。巡査部長。特命係の二人と仲の良い協力的な人物であり、シリーズの名脇役の一人でもある。ファンからの人気も高く、小説や劇場版などで、何度かスピンオフの主役を務めている