他者や社会集団によって個人に押し付けられた負の表象・烙印。 いわばネガティブな意味のレッテル。
もともとは、奴隷や犯罪者であることを示す刺青などの肉体的刻印のことを指す言葉であった。現在流通している用法は社会学者ゴフマンが1963年『スティグマの社会学』の中で提示した。彼は、スティグマを負った人々への劣等視が社会的に正当化されていることを論じた。その結果、スティグマを負った人々は差別という形で様々な社会的不利を被ることになるのである。
ヘルプマーク、精神の病気の皆さんはつけてますか? 私の病気仲間の多くはつけているのですが、私はつけていません。 私はヘルプマークをつけることによって、どう人から見られるか抵抗があるのです。 「うちなるスティグマ」ですね。自分で自分に偏見をもってしまいます。 精神障害者雇用枠で働いているのに、矛盾してますよね。 私の病気仲間に「電車で席譲ってもらえる?」と聞くと、「100回に1回」くらいだそう。 そんな私も1か月間だけヘルプマークをつけてみました。 大学での現場実習のここ2か月の間、行き・帰りがちょうど電車のラッシュアワーの時間帯。おまけに残りの1か月は、コロナの病み上がりで体調が悪かったのです…
わたしは、むかし 臨床心理士として仕事をしていました。 そのときの話です。 女性支援の窓口に、10代半ばの女性二人がやってきました。 彼女たちは、買い物帰りに立ち寄ったという気軽な感じでした。 けれども、相談内容は気軽なものではありませんでした。 お腹に赤ちゃん。 妊娠チェッカーで調べたそうで、病院には行っていない。 彼に話したら、音信不通になってしまった。 赤ちゃんはかわいいだろうし、産みたい。 「母子手帳をどこでもらったらいいかわからないから聞きにきた」と話していました。 もう少し事情を聞くと、彼女は自分の親とはうまくいっておらず(虐待が疑われる)、友達や知り合った人の家を転々としていると…
長期間スティグマを抱えていると疲労が蓄積するのは事実であろう。 -------講義録始め-------- 病気であるということが、病気を持つ当事者にとってどのような影響をもたらすかという研究の一つに、スティグマへの着眼があります。スティグマとは負の落印です。現代においても、天間やエイズ、精神障害などはスティグマを負いやすいため、そうした研究はたくさん行われています。 ゴフマンは、病気であることがある社会にとって好ましくない違いだとして、シグマを負わされた人々が偏見や差別によって対人関係場面で打撃を受けたり、不安定なアイデンティティの形成を余儀なくされる過程について論じています。スティグマには、…
私の在所には、日本映画祭というものがあります。 国際交流基金という独立行政法人が主催しており、主に日本の文化・芸術を広めるような活動をしています。で、そこで上映される日本映画が私のところですと大体300円くらいで見れます! ローカルの外国人ではないのですが、毎度ご相伴にあずかって見させてもらっています。 そして本作、今年当地で上映されたものです。映画がなかなかに心に響くものだったので、今回原作も読んでみることにしたものです。 ひとこと いやあ、面白かったです。 私は映画をはじめに見て、その後に本を読みましたが、どちらにも固有の面白さがあったと思います。そして両方とも鑑賞してもらいたいです。面白…
スティグマとは、ある特性や属性に対して、周囲の人々が否定的な意味づけをすること、またはその結果生じる差別や偏見のことを指します。 具体的には、精神疾患、HIV感染症、薬物依存症、肥満、障害、性的指向や性自認など、社会的な価値観や規範から逸脱していると見なされる特性や属性に対して、スティグマが形成されます。 スティグマは、本人の生活や精神面に大きな悪影響を及ぼします。例えば、スティグマによって仕事や教育の機会を失ったり、社会的な孤立感や疎外感を抱いたりすることがあります。また、スティグマが原因で、治療や支援を受けるのをためらう人も少なくありません。 スティグマを解消するためには、スティグマの存在…
スティグマとは、社会的に異なる、あるいは社会規範から逸脱していると認識されている個人または集団に対して、社会に存在する否定的な態度、信念、固定観念のことを指します。スティグマは、人種、民族、性別、性的指向、宗教、精神衛生、身体障害、その他の個人的属性など、さまざまな特徴に向けられることがあります。 スティグマはしばしば差別、社会的排除、疎外につながり、影響を受けた個人または集団に深刻な結果をもたらすことがあります。また、医療、教育、雇用、その他の必要なサービスを受ける上での障害となることもあります。 スティグマは、メディア、文化的規範、個人の偏見によって永続化される可能性があり、根絶するのは困…
今週のお題「ビフォーアフター」 特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと」 2022年12月21日水曜日、Web講演会『食事療法Web Seminar〜サルコペニアと栄養サポート〜』で講演させて頂きました。 配信元は二田哲博クリニック天神の食事カウンセリング室からです。 講演会のテーマは 適材適食 〜食事カウンセリングの時に私が気を付けていること〜 です。最近、食事カウンセリングの際に特に意識している3つのポイントについてお話させて頂きました。講演中に使用したスライド画像も掲載しながら、ざっくりと講演内容をまとめていきたいと思います。 1 Sarcopenia サルコペニアを防ぐ…
スティグマは、個人レベルの話ではとどまらず社会構造の中にも依存症に対するスティグマが存在します。 依存症に対して、どんな構造的スティグマがあるのかこの記事で解説していきます。 *法律・政策にでる依存症へのスティグマ* *構造的スティグマによって治療が進まない* *依存症と精神疾患は別物?* *依存症治療は優先度が低い?* *法律・政策にでる依存症へのスティグマ* 個人レベルにとどまらない、依存症へのスティグマの例として構造的なスティグマがあります。 構造的スティグマは、法律・政策に反映されておりそれらの政策が依存症当事者の不利益な形として機能してます。そして、それらの政策・法律によってそれらの…
はい。こんにちは。 マダオです。 感情が荒ぶっているので、どうしていいか自分でもよく分かりません。 不適切な発言、言葉遣いがあるかもしれないので、心身の弱い方・品行方正な方はGO BACKでお願いします。 今回、お話するのは某国のような人権が存在しない国の話じゃありません。 現代日本です。 現代日本で恐ろしい事件が発生しました。 留置場で死亡の男性、3日食事取らず 医療措置もなし: 日本経済新聞 様 公務執行妨害罪で逮捕した43歳の男性(統合失調症・糖尿病持ち)を、愛知県警察が留置場で死なせました。 病気の申告があったにも関わらず薬を与えず、食事を3日摂らないにも関わらず医者にも見せず、100…
依存症に対するスティグマは、多様な被害をもたらすと考えられ市民からの依存症に対するスティグマによって回復の機会を奪う可能性があります。 そして、市民からの依存症に対するスティグマの結果依存症当事者は、他者からではなく自分自身に対するスティグマを持ち始めると考えられています。 ということで、自分自身のスティグマであるセルフスティグマについて、この記事では解説していきます。 *セルフスティグマ* *セルフスティグマによる害* *セルフスティグマで助けが遅れる* *セルフスティグマ* まずは、セルフスティグマとはなにか。 セルフスティグマは、社会のステレオタイプを内面化し自分の特徴だと認識した結果、…