介護哲学を考える上で重要と思う論点 介護の現場で働かせていただくなかで、“哲学”というものをなぜ人が必要とするのか、ということの一つの答えにしたいものが、私の心のなかに結晶化されつつあるように思っています。それは、哲学が人間であることと真摯に共に向き合うことであり、そのための魂の言葉を創り出そうとする営みのことを、哲学と呼ぶ場合があると私が考えるためです。 哲学が人々に伝えるのは、威厳か尊厳か 今まで大学院での経験から考えると、大学の先生方には、もしかしたら、「それは本当に哲学なのですか」と言われるかもしれないですし、「それは哲学かもしれないものの一部だ」と言われるかもしれない。倫理学の共通性…