呼吸によって、大量に二酸化炭素を体外に出してしまうと、血中の酸素が体内に放出されなくなります。それが倦怠感や息切れにつながります。呼吸過多の状態は、大きく息をしたりため息をついたりすることで現れます。必要以上の空気を常に体に入れているということになります。睡眠時の口呼吸もその一つです。だから疲れるのです。
血液はほぼ酸素が飽和状態にあります。そこにさらに酸素を送り込んでも、増えません。血中の酸素飽和度というのは、赤血球の中にあるヘモグロビンで酸素と結合している割合です。 1分間に4リットルから6リットルの空気を吸い込んで、95%から99%になっています。これが100%になるのは、酸素とヘモグロビンの結合が強すぎて、酸素を体内に送り込む力がないというケースですから、よいことではありません。
安静の時に大きく息をすることで、血中の酸素が増えるのではありません。多くの人はそれを勘違いしています。持久力を高めるためには、これはタブーなことなのです。大きく息する深呼吸はパフォーマンスを下げてしまいます。
A. 目的にもよります。心を安定させるようなときには、そのような方法で、呼吸をゆっくりすると、血中の二酸化炭素の濃度が上がり、脳内のセロトニン分泌が促されるので、心が安定します。歌ったり台詞をいうときとは、目的が違います。
A.いえ、むしろゆっくりと深い呼吸ができるようにするものです。それによって血中の酸素濃度を高めます。呼吸1回の換気量を増やすことが目的です。回数は減ります。その方が望ましいのです。