ヒポクラテスの四体液説とは、人間の体内には血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁の4つの体液があり、これらの体液のバランスが健康を左右するという説です。 この説は、ヒポクラテスが紀元前5世紀に唱えたもので、後にガレノスによって体系化されました。ヒポクラテスによれば、これらの体液はそれぞれに性質があり、血液は熱と湿性を、粘液は冷と湿性を、黄胆汁は熱と乾性を、黒胆汁は冷と乾性を有しています。 健康な状態とは、これらの体液がバランスよく存在している状態であり、体液のバランスが崩れると病気を発症するというのです。例えば、血液が過剰になると熱を帯びた病気、粘液が過剰になると冷え性の病気、黄胆汁が過剰になると怒りや興…