朝、目覚まし時計の音に急かされるように起き、身支度を整えて、今日も老人ホームへ向かう。 出勤して一息つく暇もなく、笑顔で「おはようございます」と声をかけながら、今日の仕事が始まる。 介護士として働く毎日は、思っている以上にせわしなく、そして繊細です。 身体を使う仕事であると同時に、心もたくさん使う仕事。お年寄りのちょっとした変化に気づき、言葉にできない想いを汲み取る。その積み重ねが信頼につながることは、重々承知しているけれど……。 それでも、終わる頃にはぐったり。何かを考える気力も、誰かと話す余裕もなくなることがあります。 そんな私が、仕事を終えた後に大事にしている時間があります。 それが、「…