伊勢中川19:41発、急行 五十鈴川行きで賢島までの伊勢志摩の旅は始まる。奈良周辺でずいぶん時間を費やしたから、山田線に乗車するのは陽が落ちてからだ。 地方都市あるあるなのだが、松阪駅前は子どもを迎えに来るクルマで身動きが取れない。荷物を置いたら酒場を探しに出る。商店街はシャッターが降りて、居酒屋だけが煌々としている。 奥行きがある「一円相」は長いカウンターと、背後にテーブル席と小上がりを並べる。生ビールを呷る、“冷やしトマト” に塩を振っていると、“とり天タルタル” が追いかけてきた。 50〜60席は満席でかつかなり混沌としている。カウンターには御同輩や出張族にカップル、テーブルや小上がりで…