「なんで、こんなことしているんだろうか?」 思わず口に出してしまった。脳内ではなく、本当につぶやいた。言葉にしてしまうと、本当に自分のやっていることが、なんの意味もなく、愚かで、虚しく思えてきた。 いつものように、昼の仕事を終えて地下鉄で西成に向かい、いくつもの宿で宿泊を断られてしまった。果ては 「どういうことやねん!泊めてくれたっていいやろがい!」 と、口に出してしまった。脳内ではなく、本当に怒鳴った。使い慣れていない大阪弁を駆使するほどにイラついてしまった。西成には、コップ酒片手になにやら叫んでいるオッチャンたちも多いので、その点悪目立ちはしない。寛容な街。 宿探し、一泊の壁 このところ「…