この世の音楽も大好きだけど、私に最も心地よく深く響くのは、この世ではかれない内なる音の音楽。 この世の「オト」ではないので、無音の響き。そう呼ぼうか。 これは視覚もそうで、この世界のどんな美しさがあっても、内なる視覚で見る様々なものや情景のことを私は忘れられない。それは、こちらの世界にピントが合っている状態、いわゆる「起きて活動している意識状態」のときには見えなくなるものばかり。 けれども、たとえば睡眠から目が覚めてもしばらくの間、起き上がらずに目を閉じていればまだ……くっきり見える。 意識状態があちらに完全に移行しているとき、私には内なる音も内なる視覚(ヴィジョン)も、この世界で経験する明瞭…