神護寺は、僕の最も好きなお寺の一つである。 高雄のバス停から急な石段を上ること20分で、風格ある山門に到着する。 毎年、5月1日から5日まで国宝6点を含む多くの寺宝が公開され、虫払いと呼ばれている。 教科書で習った源頼朝像や平重盛像の本物をガラス越しではなく、文字通り指呼の間から見ることのできる貴重な機会である。 有名な弘法大師の灌頂暦名はさすがにガラスケースに収められている。 弘法大師の直筆を見ることのできる貴重なもので、ところどころ文字が修正されている。 これを、「弘法も筆の誤り」というのだと、僧侶がまことしやかに語っていた。 同じく国宝の両界曼荼羅(高雄曼荼羅)は奈良国立博物館にお出まし…