「暗い色の紋地に、赤い文字A」 ・…利己心がはたらく時は別として、人間性というものは憎むよりは愛する方を選ぶものだ。憎しみは、もとの敵意をたえず新たにかき立ててその変化を妨げなければ、除々にそっと愛情へと変りさえするものだ。 …憎しみと愛とは本当は同じものではあるかないか、興味深く観察し研究すべき問題である。 ・私のように堕落した魂が、他の魂の罪のあがないに何にができましょう。ー汚れた魂に人の魂を清めることができましょう? ・私の魂は迷ってはいるが、それでも他の人たちのためになることをしたい!私は不実な番人で、わびしい見張りの仕事が終わるとき必ずもらえるのは死と不名誉なのだが、今の持ち場を捨て…