介護の仕事をしていると、毎日いろんな言葉に出会います。 「ありがとう」「ごめんね」「助かったよ」「いつも悪いねぇ」—— たった一言なのに、その声の温度や息づかいまで、心にしみてくることがありますよね。 言葉って、不思議です。 見えないのに、ちゃんと触れられる。手をつないでいるみたいに、ぬくもりを伝えてくれる。 そんな瞬間が、介護の現場にはたくさんあります。 ある日のこと。朝の支度で少しバタバタしていたとき、ある入居者様が私の手をそっと握ってこう言いました。 「あなたの声、あったかいねぇ。朝から元気が出るよ」 その言葉に、胸の奥がじんわりしました。 「声があったかい」なんて言われたのは初めてで、…