検診票 せかるる朝ぞ草むしる 一朴 例年どうしても体調・気分ともに思わしくなくなる季節が近づいた。脳が曇りガラスで隔てられたかのように、考えることはおろか、観るもの聴くものことごとくに現実味が薄れ、ぼんやりとなる。痛くも痒くもない。ただなにごとにおいても、しっかり掴んだ、握った、理解したという手応えを感じられなくなる。 年により多少の前後はあるが、たいてい六月上旬のころだ。梅雨入りして、不快指数が急上昇するのだろうか。同様の体調不良は十月下旬から十一月初頭にかけても発生する。肌寒さがドッと増して、肉体調節が追いつかなくなるのだろうか。 致命的な実害にまで及ばぬとはいえ、判で捺したように年二回発…