脳が働いている時の電気活動をとらえたもの。脳電図、EEG(Electroencephalogram)とも。
1875年、イギリスの科学者リチャード・カートンがウサギと猿の脳から電気活動を発見したのが始まりだとされる。
1924年、ドイツの神経科学者ハンス・ベルガーが人間の脳波を初めて観測した。
一般的には「頭皮上電極」とよばれる非侵襲型の計測が使用されるが(これが一般的な脳波計)、より詳細なデータが必要な場合は頭を切り開いて電極を設置する「脳表電極」もある。
設置位置は「国際10-20法」と呼ばれる計21個の電極を頭皮に置く方法が一般的。
脳波はδ(デルタ)波、θ(シータ)波、α(アルファ)波、β(ベータ)波、γ(ガンマ)波の5つに分けられる。
順に振幅が激しい。
脳波は発見以降、客観的な心理的データとして様々な場面で使われている。
てんかん、意識障害、睡眠障害、精神疾患などの際に臨床検査として計測する場合が多く、医学的にも利用価値が高い*1。
また、近年人間の生体反応を測定してコンピューターを動かす「ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)」の分野でも注目が高い。
米軍が戦場での脳波活用を研究したり*2、2万円程度のローコストの脳波デバイスなども出回っている。
代表的な例として、米NeuroSkyの『MindSet』や米Emotiv社の『EPOC』などはゲーム用機器や安価な脳波デバイスとして注目を集めている。