~ 追憶 東雲坂田鮫 ~ 先生が姿を消した後も 私の基本的な生活は それまでと何も変わって居なかった…… 夜明け前 或いは 夜が明けてから帰宅する母親を避けて まだ暗い時間に外へ出る日々……… でも 基本的な生活以外では 変わったことも在った……… 私はあの日 先生の部屋を出て以来 先生のことを考えない日が無くなった……… 先生のことを考えて居るとき…… 無意識に 自分の軀を縛って居た………… 勿論あのとき先生が優しく私の手に乗せてくれた包帯で………… それが 今何処に居るかも解らない先生を 身近に感じられる気がする 唯一の方法だと…… 知った………… あの日先生がしてくれたみたいに 毎日自分…