眠いな、と思う。さむいな。今日は一日また雪が降った。でも仕事だからベッドから出なくちゃな。そう思いながら準備をして家を出た。新一年生と保護者との正式な顔合わせだった。今年も癖の強い子たちが入ってくる。四月からの日々を考えて少し、憂鬱になる。楽しめるようになれるほど、わたしの器は大きくない。 恋人がようやく四月から本格的にお客様を相手に仕事に入れるらしい。それまでスクールに通って店長直々に教えてもらって、こてんぱんにダメ出しを食らっていたのに、ここに来てようやく褒められることも多くなり、いよいよ店に出てもいいよと言ってもらえるようになった。うれしいことだ。それにあたり、六月に受ける試験でこっちへ…